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「コスモアベニューひばりが丘 ザ・プライベートプレイス」を
見学して(11月25日)

 

 リクルートコスモスが近く分譲を開始する戸建住宅「コスモアベニューひばりが丘 ザ・プライベートプレイス」を見学した。西武池袋線「ひばりヶ丘」駅から徒歩13分の全244区画(約4万1000平方メートル)の大型団地だ。区画数の多さでは、昨年から分譲が始まった誠賀建設の「ヴィル・クレール武蔵小金井」の242区画(約3万5000平方メートル)を上回っており、都内西側地区では最近にないスケールの団地だ。

 現地を見学する際、まず第一に価格がどうなるかを考えた。「6000万円台だったら苦戦。5000万円台前半に抑えられるなら売れる」というのが記者の予測だった。最近話題のパワービルダーなら間違いなく4000万円台に抑えるだろうから、果たして同社はどんな商品企画で望むのだろうと考えた。記者としては価格を抑えながら、なおかつレベルの高いものを期待して出かけた。

 次に、「建売供給大手として同社は今後どういった方向を目指すのか」という興味が沸いた。それが、この「ひばりが丘」で見えるだろうと思った。同社は昨年、全103区画の「清瀬」を早期完売し、年間でも380区画を供給して一挙に戸建住宅供給上位会社に踊り出た。近い将来、安定的に年間500区画体制を目指すとしている。パワービルダーに近いシフトを敷くのか、あるいはまた全然異なった路線をとるのかを見たかった。

 結論から先に言えば、記者の期待に十分応えてくれる団地だったし、「これは売れる」という予感を感じさせてくれた団地だ。何がいいかといえば、メインターゲットと思われる30歳代の購買力に沿った価格帯と、デザインなどが若年層の志向にあった商品企画だ。

 第1期分譲予定(16戸)の敷地面積は約101〜128平方メートルで、建物は約101〜112平方メートル、価格は 4000万円台の前半から6000万円台で、最多価格帯は4600万円台だった。この価格帯なら販売面での心配はないだろうと感じた。

 価格は安いが、グレードは水準以上という印象も受けた。モデルルーム(敷地約40坪)を見て嬉しかったのは、階段幅がメーターモジュールになっていたこと。外断熱のトヨタSW工法(施工は東急建設、コスモスモア)も一部採用されているのも嬉しかった。これからは廊下幅はメーターモジュールが基本だし、外断熱工法は間違いなくユーザーに支持されるはずだ。マンションデベロッパーならではのルーフガーデンの提案も目に付いた。電動式床下収納、1・25坪の浴室、可変性居室の提案もあった。

 街づくりについては現段階ではなんともいえないが、敷地南側と北側にある高層マンション群はさして影響を与えないだろうし、鹿島建設の「フォレステージ高幡鹿島台」を手がけた都市環境デザイナーの平山郁朗氏や、同じく鹿島建設の「瑞穂の杜」を担当したランドスケープデザイナーの塚本英文氏が起用されているのに注目したい。「高幡鹿島台」は、故・宮脇壇氏が設計した素晴らしい団地だし、「瑞穂の杜」もバブル崩壊後の厳しい時期にも健闘した団地だ。パワービルダーの団地とは一味異なる団地になりそうなのも確信した。

 モデルハウスをオープンして1カ月で来場者は約600組とか。来場者の数から言えば1期分譲は人気になるのは間違いなさそうだ。

(牧田 司記者 11月25日)