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2015/07/27(月) 00:00

大和ハウス 住まいを知る絶好のエッセー「段取りの〝段〟はどこの〝段〟?…」

投稿者:  牧田司


『段取りの“段”はどこの“段”?-住まいの語源楽-』.jpeg
「段取りの〝段〟はどこの〝段〟? -住まいの語源楽-」

 永江朗氏著「広辞苑の中の掘り出し日本語」(出版社:バジリコ)を読み終えた本日(7月27日)、大和ハウスから、住まいのノウハウ本の第3弾「段取りの〝段〟はどこの〝段〟? -住まいの語源楽-」(出版社:新潮社)を頂いた。

 同社がフリーライターの荒田雅之氏と共同で上梓したもので、第57回日本雑誌広告賞(第二部タイアップ部門)で金賞を受賞した週刊新潮の連載企画「住まいの語源楽」(平成25年3月14日号~6月5日号)を加筆・再編集した、住まいや建築に由来する身近な51種類の言葉の語源やその変遷を綴ったエッセーだ。

 記者は最近、週刊誌はまったく読まないので(以前は新潮も文春もよく読んだ)、この連載は全く知らなかったが、目次を見ただけで「これは読まなければ」とすぐ思った。

 まだ読んではいないが、最後のテーマは「終の住処」だ。ここでは、鴨長明の「方丈記」と長明についていろいろ書かれている。記者は3.11後、「方丈記」を40年ぶりくらいに読んだ。あの京都の大地震とその被害について克明にルポしている。記者の鑑のような長明の〝足〟に驚愕したのだが、この「語源楽」は、単なる言葉の意味を紹介するだけの辞書でないのがいい。

 いまは、記者の好きなロバート・ゴダードの最新作「欺きの家」(講談社文庫、上下)を読み始めたばかりで、「語源楽」はすぐには読めないが、必ず読む。住宅を知るにはいい本に違いない。

 ついでながら「広辞苑の中の掘り出し日本語」について。永江氏は、広辞苑の中から面白い言葉を紹介しながら、「乳繰る」の「乳」はおっぱいではなく、「傍ら痛い」の「傍ら」は「片腹」ではなく、「独擅場」は「独壇場」ではなく、「押っ取り刀」は「おっとり」ではないことなどを紹介している。「恋ひ明かす」「雪肌」「目垂り顔」「相悪阻」「浮世糸瓜の皮頭巾」「助三杯」「百舌勘定」などの言葉も面白い。

 記者からも一言。われわれはよく「びっくりしない」と同じような意味で「ぞっとしない」と言うが、これは「あまり感心しない」という意味だ。

 

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