RBA OFFICIAL
 
2016/11/26(土) 00:00

「想定外が沢山起きた年」(菰田社長)「まさかの年」(岩沙会長) 三井不の記者懇

投稿者:  牧田司

IMG_4898.jpg
三井不動産グループ記者懇親会で挨拶する菰田社長(マンダリン オリエンタル東京で)

 三井不動産グループが11月24日、恒例の記者懇親会を開いた。

 冒頭、挨拶に立った菰田正信・三井不動産社長は「今日は東京で11月として54年ぶりに初雪を記録したが、今年は例年以上に想定外のことが起きた」と切り出し、熊本地震、イギリスのEU離脱、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックでの日本選手の活躍、次期アメリカ大統領選挙でのトランプ氏の勝利などについて触れたあと、わが国の経済は「緩やかな回復基調にあるが、GDP600兆円実現に向けた成長戦略は力強さに欠ける」と指摘した。

 同社の事業については、先に発表した平成29年3月期第2四半期決算が好調に推移し、通期では売上高、利益とも過去最高を更新するのが確実となったためか、「極めて順調」を何度も繰り返し、マンションなどの分譲事業、オフィス・リート市場、ホテル、ライフサイエンス・イノベーションなど事業領域拡大の取り組み、海外アウトレットモール展開などについ語った。最後は「ミレニアル世代の台頭、人口減少、高齢化、IoT、シェアリングエコノミーなど社会構造は大きく変化しており、当社グループはフロントランナーとして新しい価値を創造する」と締めくくった。

 続いて登壇した岩沙弘道・同社会長は、「今年はいい意味でも悪い意味でも〝まさか(坂)〟の年だった。伊勢志摩サミットでは日本の存在感を示した。デフレ脱却は2020年までにやればできる動きが出てきた」などと話し、乾杯の音頭を取った。

◇       ◆     ◇

 両氏の挨拶で、一つだけ気になったことがある。岩沙会長が「デフレ脱却は2020年までにやろうとすればできる」と語ったことだ。岩沙会長は今年の不動産協会の賀詞交歓会で「今年こそデフレ脱却を宣言できる年にしなければならない」と語ったし、「アベノミクスの果実は実りつつある。経済と消費の好循環を実感できるよう多様な雇用・働き方ができる取り組みをしっかりやっていくことが大事」などとも述べていた。岩沙会長はこの言葉を〝まさか〟お忘れではないはずだ。

 アベノミクスの成長戦略の第三の矢は新しい矢にすげ替えられ、「女性活躍」は「一億総活躍」に置き換えられた。

 来年まであと1カ月ちょっと。岩沙会長には来年の賀詞交歓会でデフレ脱却を4年も先送りした理由をしっかり聞くことにする。

IMG_4979.jpg
岩沙会長

◇       ◆     ◇

 役員との懇談では、記者は木下克己・三井不動産リアルティ専務に「三井さんは住友(住友不動産販売)さんにも野村(野村不動産アーバンネット)さんにも勝てなくなった。かろうじて東急(東急リバブル)さんとは互角」などと挑発し、RBA野球チームの強化を訴えた。木下専務は笑いながら「本業では負けない」とやり返した。

 藤林清隆・三井不動産レジデンシャル社長には、同社の野球チームがRBA野球大会で初めて東京ドーム進出を決めたことを報告したが、(ある新聞社から横浜傾斜マンション問題についてしつこい質問攻めにあったためだと思うのだが)もう一つ表情がさえなかった(と考えるのは私だけか)。

 この新聞社の記者には、大勢の記者が詰めかけているのに二人掛かりで藤林社長を〝独占〟するのはいかがなものかといいたい。同社は「CAT」、つまり「Compliance」(法令順守)「Accountability」(説明責任)「Traceability」(追跡可能性)の点で適正に対応したと思う。どうして三井のマンションが売れるのか、このあたりにもヒントがある。記者の方には現場をしっかり見てほしい。

 今後の動きで注目したいのはわが故郷・三重県のリゾート「Amanemu(アマネム)」だ。岩沙会長は「世界に冠たるリゾート」にすると話した。「志摩観光ホテル」を上回るということか。

 

 

 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン