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業界注視の的「クレッセント川崎タワー」がモデルオープン

 

「クレッセント川崎タワー」完成予想図

「新価格」を超える「新々価格」で挑戦 

 業界関係者の注視を浴びているモリモト「クレッセント川崎タワー」のモデルルームがオープンした。

 物件は、JR東海道線川崎駅から徒歩5分、川崎市幸区中幸町の一角で建設中の38階建て全365戸の規模。専有面積は約53〜139平方b。デザイン監修は日建設計、施工は三井住友建設。

 注視の的となっているのはその価格だ。免震タワーマンションで、「ラゾーナ川崎」に隣接、敷地内100%駐車場、内廊下方式など売れる条件≠ヘ揃っているのだが、その分、周辺相場から突出した価格になるのではないかという声があがっている。

 同社はまだ価格を公表していないが、以前から噂されていた坪300万円にはならない模様で、280万から290万円ぐらいに落ち着きそうだ。それでも、現在、東京建物などが分譲している「ブリリアタワー川崎」の坪247万円、2年前に分譲された三井不動産「ラゾーナ川崎レジデンス」の坪180万円と比べてはるかに高い「新々価格」マンションだ。

 果たしてこの価格で売れるのか、という1点に関係者の目が注がれている。記者も同じだ。この物件の売れ行きは、今後続々供給される「新価格」「新々価格」の動向を左右することになるからだ。

 同社は昨年、JR三鷹駅前の再開発マンション「クレッセント三鷹ザ・タワー」を圧倒的な人気で完売した。坪単価は300万円強で、当時としては「新価格」と呼ばれたが、記者は間違いなく売れると判断した。駅前という立地もさることながら、商品企画が抜群で、設備・仕様は都心の億ション並みだったからだ。330万円でも売れると判断したぐらいだ。

 

 今回の「川崎」もグレードは「三鷹」と同じと見た。モデルルームは圧倒的な存在感がある。ひとつ気になるのは、「ブリリアタワー川崎」と、隣り合わせに現地販売事務所を設けている新日本建物他「アクアリーナ川崎」の存在だ。価格が安い「ブリリアタワー川崎」「アクアリーナ川崎」(坪200万円)にとっては追い風になるが、「クレッセント川崎タワー」にとってはアゲインストになるのではないかと見ている。

 逆風を乗り越えることができるかどうかは、結局はどこまでこの物件の魅力を訴え切れるかにかかっている。かつてオリックスリアルエステート「ザ東京タワーズ」がデザイナーの競演≠演出したように、同社も著名デザイナー7人の共演≠ユーザーに分かりやすく訴えることが必要だろう。

(牧田 司記者 1月30日)