RBA HOME> RBAタイムズHOME >2007年 >

 

大京がフラッグシップマンション 「ザ・ライオンズ上野の森」

「ザ・ライオンズ上野の森」成予想図

 

6000棟記念プロジェクト 最多価格帯は8000万円台

 大京は2月8日、「ライオンズブランド」のフラッグシップを冠したハイグレードマンションで、6000棟記念プロジェクトでもある「ザ・ライオンズ上野の森」の販売開始に関する記者発表会を開いた。

 物件は、千代田線根津駅から徒歩2分の文京区根津2丁目の「弥生会館」跡地で建設中の19階建て186戸の「セントラルタワー」、3階建て11戸の「ウエストタワー」、5階建て15戸の「サウスレジデンス」からなる全211戸の規模だ。専有面積は約35〜156平方b、最多価格帯は8000万円台。坪単価は350万円。設計・監理は日建ハウジングシステム・戸田建設、施工は戸田建設。

 「ザ・ライオンズ」のブランドは、「新生ライオンズの提供価値を体現する、住環境の良い場所での高品質物件。ライオンズブランドを牽引するフラッグシップとなる物件」とのことで、この「上野の森」が首都圏初の物件となる。

 総合設計により空地率を61%確保し、既存樹の保存など環境・地域との共生をはかっているのが特徴。基本性能では梁型が少ない制震構造を採用。セキュリティ、エコロジーを重視し、間取りオーダーシステムも採用する。共用部やスーパープレミアム住戸のデザインはウィ・アンド・エフ ヴィジョンの藤原益男氏が担当。

 1期は50戸で、3月中旬から申し込みを受け付ける。立地条件、単価から判断して、即日完売してもおかしくない。

驚愕の「新価格」だと思ったが…

 記者は、この日の記者発表会を心待ちにしていた。今春分譲マンションの中でもっとも注目しているマンションのひとつだったからだ。

 注目の理由は、その価格にあった。同社が1月初旬に配布したB2版チラシ広告には世界が喝采するマンション≠ニのキャッチコピーがあり、101平方bで1億6000万円台、156平方b(最上階ペントハウス)は2億8000万円台と告知されていた。坪単価でいえば前者が522万円、後者が592万円だ。ペントハウスの坪単価はともかく、前者の単価に驚愕した。ある業界関係者からも「大京さんの上野のマンションは坪550万円ぐらいになりそうだ」との声ももたらされた。

 確かに、立地条件は最高だと思った。眼下に上野恩賜公園や不忍池が見下ろせるからだ。しかし、4、5年前、このマンションに近接する地域で分譲されたマンションは坪300万円を切っていた。それでも、高額住戸は完成後しばらくは残っていた。

 いくら立地がよく、新価格が浸透しつつある都心物件でも、上野や根津駅圏で坪500万円を突破しては販売は苦しいだろうと思った。

 だから、記者発表会で一番興味を持ったのが坪単価だった。関係者によると、500万円を突破するのは条件のいい住戸で、平均すると350万円ぐらいだということだった。記者は、この単価を聞いて納得した。

 ひとつだけ注文をつけるとすれば、億ション住戸のデザインは、大理石、御影石、大谷石など自然素材が採用されていたのはいいのだが、建具・ドアの面材はオレフィンシート(人工突板)仕様になっており、ややちぐはぐである点だ。面材は価格が高くなっても突板仕様すべきだろうし、キッチンの天板もすっきりしたものにして欲しかった。

 

(牧田 司記者 2月8日)