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鳥羽国際ホテルの再生・活性化に期待

「鳥羽国際ホテル」

 

三井不動産がヤマハ所有の4リゾート施設を取得

 三井不動産は先日(3月23日)、ヤマハが所有する4リゾート施設の不動産と運営会社全株式を取得したと発表した。「キロロ」(北海道余市郡赤井川村)、「鳥羽国際ホテル」(三重県鳥羽市)、「合歓の郷」(三重県志摩市)、「はいむるぶし」(沖縄県八重山郡竹富町)だ。

 三重県・伊勢出身の記者は、「キロロ」と「はいむるぶし」については全く知識がなく、「合歓の郷」も行ったことがないので分からないが、何度か利用したことのある「鳥羽国際ホテル」については、大いに関心を持っている。

 1964年の開業の老舗ホテルで、皇室を始め著名人が伊勢方面を訪れた際に必ずといっていいぐらいに宿泊するホテルだ。鳥羽駅に近い高台立地で眺望が素晴らしい。地元で知らない人はいない。

 ただ、建物の老朽化が進んでおり、記者が食べた寿司も和食も並み≠セった(並み≠フコースしか食べなかったのだが)。とはいえ、鳥羽や二見ケ浦にはお勧めできるホテルはほとんどない。

 近鉄「志摩観光ホテル」は全室100uのスイートホテル新築

「志摩観光ホテル」新館イメージ図

 お勧めできるホテルといえば、鳥羽から近鉄特急で30分、賢島の近鉄グループが運営する「志摩観光ホテル」だ。

 同ホテルは1951年開業で、英虞湾の眺望が素晴らしいクラシックホテルだ。高橋シェフの海の幸フレンチ≠ナ全国区になった。高橋シェフは引退したが、三重県が誇れる数少ない世界ブランド「的矢の牡蠣」や伊勢エビ、あわび料理(記者は牡蠣も伊勢エビもあわびも生が一番おいしいと思うが)が楽しめる。

 近鉄は今年3月、志摩観光ホテルの新館を建設すると発表した。全51室で、全室が100平方bのオールスイートホテルにするという。内装は世界的な高級ホテルを手掛けているHBAだ。完成は来秋で、宿泊料は1泊2食付きで1人5万円以上になる模様だ。

三重県が誇れる世界ブランド「的矢の牡蠣」

 的矢の牡蠣について一言触れておくが、的矢牡蠣は、佐藤忠勇氏(1887年〜1984年)が大正14年に「佐藤養殖場」を設立、紫外線利用によるカキ浄化法をあみ出し昭和30年から販売を開始した。広島や宮城の牡蠣と異なり弾力があり甘いのが特徴で、著名なホテルやレストランで用いられている。これまで全く事故を起こしたことがない。ノロウイルス騒ぎがあった今年、記者は十数個の的矢の生牡蠣を食べた。佐藤養殖場では通信販売も行っているのでお勧めだ。

 さて、鳥羽国際ホテルの話に戻すと、現段階ではどのように生まれ変わるかは不明だ。三井不動産がどう活性化させるか、ソリューション事業に期待したい。同ホテルに問い合わせたところ、牡蠣は的矢の牡蠣と鳥羽・浦村の牡蠣の両方を使用しており、「品質のいいほうを料理長が判断して仕入れている」という。

 

(牧田 司記者 3月28日)

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