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「物件力のある新価格マンションは売れる」 トータルブレイン久光龍彦社長が語る(上) トータルブレイン・久光龍彦社長
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首都圏マンションの新価格の実態が明らかになってきた。すでに都内や神奈川方面では新価格がかなり浸透しており、各地で高値更新が続いている。ところが、これから1年後、2年後に供給される新価格は、新価格のさらに上を行く、いわば新々価格とも呼ぶべき途方もない価格になることが明らかになってきた。 関係者の間でささやかれている新価格(坪単価)を紹介しよう。価格は、あくまでも推定値で確定値ではなく、( )内に示した旧価格はここ1〜2年の相場と見られる価格を示した。 ・川崎290万円(180万円) ・池袋400万円(280万円) ・成城400万円(320万円) ・武蔵小杉300万(230万円) ・新子安290万円(190万円) ・上大岡260万円(180万円) ・花小金井270万円(180万円) ・さいたま新都心260万円(190万円) ・港北ニュータウン280万円(200万円) 記者は、これらの価格を聞いて「狂気の沙汰」と思った。記者は、かつてのバブル時を経験している。「広尾ガーデンヒルズ」が瞬間的ではあったが坪単価3000万円を突破し、価格が10億円以上のスーパー億ションがどんどん供給されていた。 1 戸44億円のドムスマンションも見学している。世田谷区は軒並み坪600万円を突破していた。都下、埼玉、千葉方面でも200〜300万円していた。 もう二度とあのような狂乱価格を経験したくないと思っているが、上記の新価格を聞くと、「いつかきた道」ではないかと思ってしまう。 そこで、この新価格をどう考えているか、マンション市場動向に詳しいトータルブレインの久光龍彦社長に聞いた。 久光氏は、長谷川工務店(現長谷工コーポレーション)の専務を経て、デベロッパーの長谷工不動産、不動産流通・販売会社の長谷工アーベスト、マンション管理の長谷工コミュニティの社長を歴任した後、マンションのコンサルティング・設計を主業務とする同社を立ち上げ、今日にいたっている。マンションの川上から川下まで知り尽くしている業界名物男≠セ。 意外や意外、久光氏は開口一番、こう語った。 「牧田さん、私は、これらの価格(上記)は売れるんではないかと見ています。これらの物件は、ブランド力のある大手デベロッパーが仕入れた物件で、大規模なものが多く、商業施設などの複合物件になるはず。都内近郊の物件力≠ェある特殊なマンションなのです。 いま話題になっている野村さんの新浦安は190万円ですが、私は人口規制がなければ220〜230万円でもいけると見ています」と。 上記の価格が納得の価格と見ている久光氏の見解には驚かされたが、久光氏は続けてこう語った。 「問題は、郊外の駅遠、バス便、嫌悪施設などがあるネックを抱えた新価格マンションです。これは、さっぱりだろうと考えています。 天気予報に例えれば、今年前半は晴れのち曇り、後半は曇り時々雨と予想しています」 久光氏は、この後、新々価格に建築費の上昇が追い討ちをかけ「トリプル新々価格になる」こと、市場は二極化ではなくて「格差市場」になること、「いびつな市場」になることなどについて語った。 (以下、続く) |
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(牧田 司記者 1月23日) |
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