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ポラスが団塊世代と団塊ジュニア向けモデルハウス

団塊向け「和美庵(わびあん)」(左)と団塊世代ジュニア向けの「アルジール」

 

テーマは「 TASTY BOX (自分の趣味を大切にする生活)」

 ポラスグループで、注文住宅を手掛けるポラテック(中内晃次郎社長)が春日部住宅展示場のモデルハウスをリニューアル、団塊世代をメインターゲットにした「和美庵(わびあん)」と団塊世代ジュニア向けの「アルジール」の2商品を4月28日オープンする。

 前者の外観は「黒」、後者は「白」の対照的なもので、いずれもコンセプトは「 TASTY BOX (自分の趣味を大切にする生活)」。敷地の間口が狭く、平均 30 坪前後の敷地形状、道路事情の悪い地元春日部の街並みに適応させるためリアルサイズ≠フモデルハウスとしたのが特徴で、北側道路を想定している。それぞれ年間35棟の販売を見込む。

 「和美庵」は、延べ床面積約4 2坪。墨色のモルタル壁と和瓦仕上げの切妻屋根で、木製の面格子をアクセントにした昔の町屋風の外観。玄関を入ると天井高約 3.6 メートルの広い土間があり、長さ約 4 メートルのヒノキ材の敷台もある。ホール・LDKとマルチスペースは、それぞれ天井高を 2.7 〜 2.2 メートルと意識的に変化させ、壁には調湿効果のある土壁を採用。梁もあえて隠さず、格子壁も多用。主寝室は、夫婦のプライベートを確保できるようにベッドの間にデザイン収納を設けている。トイレは、くつろげるよう書棚を設けている。中二階に設けた踊り場の書棚コーナーまでは廊下幅を約 1.2 メートルと広く取っているのも特徴。坪単価は65万円。

 「アルジール」は、延べ床面積40坪。真っ白なモザイクタイルを全面に張った外観で、内装も白が基調で、黒や赤をアクセントに配したモダンなカラーリングが特徴。車が趣味の若い夫婦を想定したもので、リビングに隣接したインナーガレージの車が眺められるようフロアの段差に工夫を凝らし、夜間でも眺められるように窓やライティングにも細かな演出を行っている。趣味のスペースとしてロフトも設けている。坪単価は58万円。

リアルサイズ≠フモデルハウスに納得

 記者は分譲住宅の担当がほとんどだったから、住宅展示場のモデルハウスはほとんど見ない。あまりにも豪華で、どうして等身大≠フものを造らないのだろうと不思議に思ってきた。展示場は集客のためで、見せるものなのだろうが、過剰設備仕様はマンションの比ではない。

 今回のモデルハウスは、その意味で納得できるものだった。記者も過去2回取材したことのある耐力壁オリンピックの成果が随所に取り入れられているのも納得した。

土壁のデザインが抜群 白のタイルには絵画が最適?

  

「和美庵(わびあん)」(左)と「アルジール」の室内

 「和美庵」の懐古調の外観は、広い敷地が確保されていればともかく、狭小敷地ではどのように街との調和がとれるのかやや疑問に思ったが、職人がランダムに小石と藁を貼り付けた「和美庵」の土壁のデザインなど、内装デザインは団塊世代にはもちろん、若い世代にも受け入れられると思った。

 「アルジール」の外壁はキャンパスに見立て、自分の絵画はもちろん、ピカソやミロ、モンドリアンなどの絵画を描いたら素晴らしいものになると感じた。奇抜でないものなら、周辺住民にも理解されるのではないか。

 

(牧田 司記者 4月23日)

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