ケン笠 5回を完全 絶体絶命のピンチ救う
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タイセイ佐藤 7四死球で自滅 重圧に屈す ケンコーポレーションが投打の要・庄司を欠きながら、接戦をものにしてベスト4入りを決めた。タイセイ・ハウジーは先手を奪いながら、2回以降は打線が沈黙。涙を飲んだ。 2点先制されたケンは3回、この回先頭の大原が四球で出塁、続く朝日がチーム初安打を放ち、2番・渡辺、3番・尾関の連続四球で押し出しの1点を挙げた。4番・中村はきっちりと犠飛を放ち同点に。 4回には、1死から4番・片寄が四球で出塁し、盗塁と敵失で3進したあと、2死から大原の三塁ゴロが敵失を呼び勝ち越し点を挙げた。 先発の中村は制球を欠き、2安打と2つの死球などで2失点。2回にも連続四球を出して降板。2番手の笠がその後5回を完全に抑える好投を見せた。 タイセイ・ハウジーは大金星を逃した。試合を優位に進めながら、プレッシャーに負けた。 初回、いきなり先頭打者の内山が中堅越え2塁打し、続く山下、山崎も歩き無死満塁と攻め立て、4番・佐藤の犠飛でまず1点。5番の守田も左翼前に運び1点追加した。 2回にも、8番・近藤、9番・原田の連続四球で好機を作ったが、ここで登板した笠に3者凡退に切って取られたのが悔やまれる。 佐藤投手は初回は素晴らしい投球を見せたが、2回以降、制球を欠いた。許した安打は3本のみだが、7個の四死球を出した。
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タイセイ 打安点 |
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「こんなにいいの、少年野球以来」勝利呼び込む笠の快投 ケンの女性応援団(左から3人目が笠の奥さんの加地さん) ケン笠投手(36)が絶対絶命のピンチを救った。それどころか気迫を込めた投球で5回を完全に抑える力投を見せ、チームに勝利を呼び込んだ。 2回、先発の中村は2連続死球を出し、1死も取れずに降板した。すでに初回に2点取られている。田辺監督に交代を告げられた笠は「まだ早いよ」と言いながらマウンドへ。打者は1番・内山。先制を許す2塁打を放っていた打者だ。 しかし、笠がここで踏ん張る。内山を三振に切って取ると、続く2者も凡飛に討ち取った。その後も快調に飛ばし、内外角低めに球を集め、6回まで三者凡退に退けた。奪った三振は5個だった。 笠は「こんなにいいの、少年野球以来」とおどけて見せたが、スライダーの切れがよく、直球は手元でシュート回転し右打者には内角に、左打者には外角に面白いように決った。 笠投手は、かつてのチームのエース。綱島、矢島、庄司ら好投手が加入するまでは快速球投手としてチームを引っ張ってきた。なかなか優勝はできなかったが、RBAの看板投手、三井不動産・志村と再三にわたって投げ合っていた。 この日の球には魂がこもっていた。笠の力投が相手にプレッシャーをかけ、ミスを誘ったともいえる試合だった。 ○田辺監督 (試合を見ました? )庄司がいなくっても、うちはこんな野球ができるんです。みんな自分の役割をよく果たしてくれた。笠の好投? 予想外ではなかった(庄司の欠場については言葉を濁した) ○笠 こんなピッチング もう10年も昔でしょ。僕の投球がみんなに乗り移ったんでしょう ○片寄捕手 シュートがいいって、いや、あれはナチュラル ○加地さん(笠投手の奥さん) まだ、牧田さんは分かっていない(「庄司が投げられなければただのチーム」と書いた記事に、きつい一発) ●山崎監督 ケンさんは強い。うちは相手を意識しすぎた。2回に追加点が取れなかったのが痛い ●佐藤 調子は悪くなかったが…。荒れてしまった ●内山 野球は120%力を出さないと…(勝てば殊勲者になるはずだったが、痛恨の失策を犯し)
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(牧田司記者 11月18日) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||