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酷暑が投手のスタミナを奪う データが証明

3〜4回に四死球で突如崩れるパターン

 RBA野球予選トーナメントは、日曜ブロック2試合を残すのみで、決勝トーナメント進出チームがほぼ出揃った。そこで色々な角度から前半戦を振り返ってみた。第一弾は猛暑と投手のスタミナ≠フ問題。

 次のデータは、日曜、水曜各ブロック全試合のイニングごとの得点を示したものだ。( )内は得点をイニング数で割った得点率を示す。

 【日曜ブロック】                            【水曜ブロック】
1 回  41 点( 1.21 点)                      1回  98 点( 1.75 点)
2 回  51 点( 1.50 点)                       2回  99 点( 1.77 点)
3 回  61 点( 1.79 点)                       3回  82 点( 1.46 点)
4 回  78 点( 2.29 点)                       4回 105 点( 1.88 点)
5 回  48 点( 1.55 点)                       5回  86 点( 1.54 点)
6 回  27 点( 1.23 点)                      6回  46 点( 1.24 点)
7 回  16 点( 1.33 点)                       7回  10 点( 0.59 点)

 この数字から顕著なのは、日曜ブロックも水曜ブロックも4回に得点率が上がっていることだ。また、3回の得点率が水曜は1.46点なのに対し、日曜は1.79点と高い数値を示している点も興味深い。

 これは単なる偶然だろうか。記者は、猛暑が大きく影響していると読む。

 一般的に、各チームとも得点が期待できる打者を上位に配しているので1回、2回の得点率が高く、3回は打力が相対的に弱い下位打線に打順が回ってくる結果だと理解できる。4回に得点率が高くなるのは、上位打線に打席が再び回ってくるからと推測される。

 比較的涼しい6月から7月の中旬にかけて試合が行われた水曜は、推測されるとおりの結果になっている。しかし、ほとんどが酷暑の中で行われた日曜は、投手がスタミナを急速に奪われた結果と見ることができる。

 先日のケンコーポ−清水戦で清水小寺投手は、3回に先頭打者に死球を与えてからおかしくなった。ボークで2進された後、執拗な牽制球を投げたが、記者は、これもスタミナを奪った要因だと見る。結局、次打者にも四球を与え崩れた。ケンコーポの小笠原投手も前試合で、2回に3三振を奪いながら、3回に突如崩れた。

 崩れるパターンは、安打より四死球だ。ペース配分が分かっているベテランより、若手のほうが突如崩れるケースが目立つ。 好投していて、四死球を連続して出した場合は要注意。投手交代を考えた方がよさそうだ。DH制もあるのだから、投手は投球に専念さすべきだろう。

 酷暑の中で完投能力のある投手は、数えるぐらいしかいないと記者は見る。水曜では旭化成ホームズ今野、リスト八筬、日神原、オークラヤ小森、みずほ信山下、野村不動産アーバン木内。日曜では三井不販東、東電清水、トーシン長谷川、三平大野ぐらいか。

 

(牧田司記者 平成20年8月5日)