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東大を睥睨する野村不動産「プラウドタワー本郷東大前」

居住性能・設備仕様高く人気必至


「プラウドタワー本郷東大前」完成予想図

 

 野村不動産の現在の一番人気マンションと思われる「プラウドタワー本郷東大前」を見学した。

 物件は、大江戸線本郷三丁目駅から徒歩2分、文京区本郷5丁目に位置する19階建て72戸 (分譲戸数69戸、非分譲住戸2戸、店舗1戸) の規模。1期50戸の専有面積は約36〜97平方b、価格は3,980万〜1億390万円(最多価格帯4,600万円台・6,300万円台・6,600万円台・6,700万円台)、坪単価は360万円弱。竣工予定は平成22年12月中旬。施工は竹中工務店。6月12日〜19日まで登録申し込みが受け付けられる。

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 物件の最大の特徴は、その立地条件だ。駅から2分の立地も希少だが、何とこの物件は東大赤門の隣り。このような民有地があったのかとおもえるような立地だ。同社のパンフレットによると、過去10年間、文京区内で分譲された231件の物件の中で、駅から3分以内、かつ建物高さが15階建て以上、本郷アドレスの物件はこの物件しかないという。

 物件の特徴は、立地がいいというだけでない。居住性能・設備仕様が抜群だ。記者は、この種の高単価マンションはかなり見ているが、同レベルの高さの物件は同社のマンション以外はそうない。

 居住性能面では、まず階高が3.4メートル。天井高は2650ミリだ。これほど階高が高い物件は、同社の「五反田」以外に知らない。

 エレベータが2基というにも驚いた。一般的なマンションでは100戸に1基あるかないかだろう。72戸の戸数で2基も設置したのは、「忙しい人が多いだろう」という購入者に配慮したためのようだ。

 建具・家具の面材は、突き板に近い仕様のものだし、キッチン、洗面の天板は御影石。引き戸はソフトクローズ機能付き。ドアノブはイタリア製。洗面床はバンブー調のシート張り。

 60平方b台の2LDKタイプを中心にワンルームから100平方b近い31タイプまで多彩なプランとなっている。SI対応で、全住戸が角部屋タイプ。

 建物デザインでは、低層部には江戸の町屋に多く使われた黒塀をモチーフにした織部製陶によるハンドメイドのせっ器質タイルを使い、高層部には、東京大学のデザインを踏襲したシンボリックなマリオンをはじめ、柱の装飾や格子窓のデザインをモチーフにしたという。

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 記者は、3年ぐらい前からこの物件を注目していた。建設反対の看板をみたからだ。その気持ちがわからないではなかった。東大のしかも赤門の隣りに、東大を睥睨するマンションなど建てていいのかと思った(同社は、東大の了解を取り付けたそうだ)。同時に、分譲されればいったいいくらの値がつくのだろうと思った。間違いなく400万円をはるかに突破するだろうと考えた。

 今回、単価を聞いて平均単価は相当安いと感じた。東大構内を見渡せる東側や南側は400万円を超えてくるが、本郷通りに面したコンパクトはかなりやすくなりそうだ。

 販売担当者によると、購入希望者は、この特殊な立地条件を反映してか、東大関係者や大学やその他の病院の先生などが多いという。1期は高額住戸を中心に倍率がつきそうという。

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 貧乏人の僻みなのだろうが、一つだけ気掛かりなのは、東大を毎日見下ろすことに気後れしないのだろうかということだ。東大卒の人でも、母校を見下ろすのに抵抗感はないのだろうか。この質問を販売担当者にぶつけたが、購入予定者の方にはそのような考えの方はどうやらいないようだ。その逆で、孟母三遷を実践しようという人もいるのかもしれない。


完成予想図

(牧田 司 記者 2010年6月10日)