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物件も販売責任者もレベル高い

大和ハウス「プレミスト日本橋浜町リデアル」


「プレミスト日本橋浜町リデアル」完成予想図

大手マンション続々 大激戦の人形町・浜町エリア


  大和ハウス工業が近く分譲開始する「プレミスト日本橋浜町リデアル」を見学した。

 物件は、都営新宿線浜町駅から徒歩3分、または東京メトロ日比谷線人形町駅から徒歩8分、中央区日本橋浜町1丁目に位置する10階建て全73戸の規模。専有面積は約41〜57平方b、価格は未定だが坪単価は260万円台になる模様だ。竣工予定は平成23年2月下旬、施工は長谷工コーポレーション。

 人形町・浜町エリアは現在、同社のマンションを含め約11物件が分譲中、あるいは今後分譲されることになっている。現在判明している物件だけでも500戸近い数字にのぼる。大激戦が展開されようとしているエリアだ。しかもデベロッパーは同社のほか三井不動産レジデンシャル、三菱地所、東急不動産、東京建物、旭化成ホームズ、新日鉄都市開発、近鉄不動産など大手ばかりだ。

 同社のマンションの特徴は、外観・共用部分のデザインを「リエゾン」、インテリアデザインを「BALS TOKYO 」が担当しているように、単身者・DINKS向けに特化しているという点だ。

 「リエゾン」といえば、一般にはバカラ ショーウィンドウデザインやim productショップ (イッセイミヤケ)などを手がけているところとして知られているが、「赤坂ザ・タワー」「パークコート虎ノ門愛宕タワー」「Tokyo Mid Town リッツカールトン レジデンス」「パークマンション千鳥ヶ淵」「青山パークタワー」「麻布霞町パークマンション」など三井不動産などの高級マンションのデザインやモデルルームも多く担当している。

 モデルルーム の家具コーディネートを 担当する「BALS TOKYO」は、4社によるコンペで選ばれた。「フラン フラン」などを傘下に置く上場会社だ。

 それだけに同社の意気込みが伝わってくるが、モデルルームは白が基調で、化粧と洗面を分けたオリジナルドレッサーや独立型キッチンの採用など思い切った提案もしている。引き戸の多用も目立つ。

 販売を担当する同社東京支社マンション事業部販売事務所長・金城智杓氏(28)は、「立地的には、これから分譲される坪単価300万円超の物件と比べると劣るかもしれませんが、価格的には坪当たり30〜40万円安いという優位性が生きてくるはず」「付加価値を付けたので、お客さまに喜んでいただけるはず」と語っている。

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 30年以上も記者をやっていると、物件も人も数分でそのレベルの高さがある程度分かるものだ。物件もさることながら、話を聞いた金城智杓氏のレベルの高さに驚いた。金城氏は周辺の物件の状況を熟知していた。知識の豊富さだけでなく、言うことが違っていた。

 「われわれのマンション事業部は会社全体の売上高では 約10分の1程度。全国展開しているので供給量は多いが、首都圏ではまだまだ認知度は低い。土地の魅力を引き出し、付加価値を付けてお客さまに喜んでいただくのがわれわれの使命。私には上の目線がありません(顧客主義に徹するという意味)」

 まだまだたくさん聞いたのだが、金城氏を紹介するのが目的でないので、いずれ機会があったら改めて紹介したい。

(牧田 司 記者 2010年3月3日)