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 日本綜合地所「ヴェレーナシティ行徳」

総力戦で真っ向勝負挑め


オープンエアリビングバルコニー

 

 日本綜合地所が事前案内会を開始した総開発面積約6.7haの医療・商業施設との複合大規模マンション「ヴェレーナシティ行徳」を見学した。リーマン・ショック後では初の大規模マンションで、同社の十八番≠ニも言うべき南欧風の外観デザイン、実用新案登録している奥行き4m、広さ約10畳大の「オープンエアリビングバルコニー」、メーターモジュールの廊下幅などが盛り込まれており、創業20周年を迎える日本綜合地所の再出発にふさわしい物件だ。

 物件概要などについては先に紹介しているので、その記事を参照していただきたい。同社のマンションを 以前にいくつか見学しているが、やはり大規模にこそ同社の本領が発揮される。

 まず、「オープンエアリビングバルコニー」だ。全364戸のうちT街区に3列33戸、U街区に3列36戸がオープンエアリビングバルコニー付きとなる。いかに素晴らしい空間であるかは実際に見ないと理解できないだろうが、リビングと一体として約10畳大の空間を多目的に利用できる価値は計り知れないものがある。素足で歩けるし、煙草も吸える。本を読むのにも最適だ。このほか、1階の全開口サッシを採用した「オープンエアリビング」付きはT街区に11戸、U街区に10戸ある。

 もう一つは、メーターモジュールの廊下幅の採用だ。メーターモジュールの採用は高額住戸を中心に採用するところが増えているが、郊外型では最近少なくなってきている。千葉県下でメーターモジュールを採用しているマンションはそうないはずだ。

 建物の外観・内装については、「レイディアントシティ横濱」「レイディアントシティ向ヶ丘遊園」などの物件を見ないと分からないだろうが、パンフレットや写真で紹介されている以上の出来に仕上がるのは間違いない。

 シアターは、ハーフの若い男女を起用し、ナレーションは全てフランス語だった。外国人を起用したシアターは何度も見たことがあるが、ナレーションが全て外国語というのは初めての経験だ。

◇    ◆    ◇

 記者は成否のカギを握るのは営業がどこまで同社のこれまでの実績をアピールし、他社に負けない商品企画であるかを説得できるかにかかっていると思う。

 あえて言えば、野村不動産の「プラウド船橋」と真っ向勝負してほしい。ブランド力、規模、駅力などでは野村に分があるが、単価の安さ、交通アクセス、オープンエアリビングバルコニー、メーターモジュールなどの商品企画では互角以上に戦える。単価 は安いはずだし、バス路線が開設されれば「船橋」の半分以下の時間に短縮される。「船橋」の廊下幅は尺モジュールのはずだ。実績でも平均居住面積が100uの全1,805戸を早期完売した「レイデイアントシティ横濱」があり、この点でも野村を上回る。総合病院が出来ることは互角だ。

 液状化、防災については、細密な地盤調査を行なった杭基礎を採用し、全住戸に「災害用リュックサック」の配布するなど「マンションは地震に強い」と言える対策を行っている。

 リーマン・ショック後、大手と互角に戦えているのはデザイン性に優れたものを供給しているモリモトと太陽光がヒットしているタカラレーベンぐらいだ。同社もかつては大手と互角に戦ってきた。総力戦で戦えば活路は開ける。


模型(一番奥が総合病院、その前が商業施設、手前右が公園)

日本綜合地所 久々の大型 全364戸の「行徳」分譲(2/7)

(牧田 司記者 2013年2月14日)