日本橋三井タワー オープン

 

 

日本初の「マンダリン オリエンタル 東京」も開業

 三井不動産が中心となって進めている「日本橋再生」の第一弾ともいうべき「日本橋三井タワー」が12月2日の「マンダリン オリエンタル 東京」の開業をもって全ての機能が揃う。

 ホテル開業を間近に控えた11月 24 日、関係者向けに開かれたセレモニーで、この開発に自ら先頭を切って推進してきた岩沙弘道社長は、「日本橋の街は三井グループ発祥の地であり、 300 年を超える歴史がある。私たちの開発は、この日本橋の街並みの保存と開発の両立であって、ジャパン バリューの創造であった。『マンダリン オリエンタル 東京』は、伝説になるホテルの一つであり、われわれの長きよきパートナーとして付き合っていきたい」と、感無量の表情で語った。

 また、三井ビル建て替えなど1・3ヘクタールの規模の「室町東地区開発計画」についても2012年竣工を目指して進めていくと語った。さらには、2016年をメドに、高速道路の地下化を進め日本橋川再生<vランの実現についても強い意向を示した。

 「マンダリン オリエンタル 東京」は、世界主要都市に 30 カ所約 8000 室を保有する同グループの日本初のホテル。同タワーの 30 〜 37 階部分を占める。客室数は179室(うちスイート 22 室)。飲食施設は8店舗。

 同グループのホテルは、それぞれその土地の文化や感性を取り入れることにしているが、同ホテルは、日本の森と水≠日本橋に縁の深い「呉服=ファブリック」で表しているのが特徴。 38 階のフロント・ロビー、 37 階の飲食フロアの床材には大理石や黒檀を敷き詰め、壁には手織りのクロスを張り巡らせている。

 客室の床材にはバンブー(竹)やウォールナット(クルミ)の突き板を使用。ランドリーや新聞入れなどに便利なデリバリーボックスもついている。

 ルームチャージは 50 平方bのデラックスルームが65 . 100円、60平方bのプレミア グランド ルームが73 . 500円、90平方bのエグゼクティブ スイートが105 . 000円。

 記者は、ホテルは門外漢だが、宿泊料金が高いという意味では「パークハイアット東京」(新宿)「ホテル コンラッド東京」(汐留)「フォーシーズンズホテル椿山荘東京」(目白)「ウェスティンホテル東京」(恵比寿)などと同じレベルだろうか。

 このホテルで少し気になったのは、カラーリング・デザインだ。

 ベージュが基調で、全体的に明るい「ウェスティンホテル東京」は顧客ターゲットは若い層だから比較できないが、同じ客層が想定される「パークハイアット」や「フォーシーズンズ」と比べると、デザインがやや不統一。せっかくの手織りの布クロスが、全体的に派手なカラーリングのためか生かされていないように思った。

 また、ロビーなどは黒檀のせいでもあるが、やや暗いのも気になった。外国人によるアジアンテイストと、われわれが考えるわびさび≠フ世界とは少し隔たりがあるようだ。

 

マンダリン グランドルーム(60u)70.350円(消費税込み、サービス料別)

(牧田 司記者 11月28日)