RBAタイムズHOME > 2006年 > ニュース

野村・三井・三菱の3社初の共同「ザ・センター東京」分譲へ

ザ・センター東京(完成予想図)

「ザ・センター東京」(完成予想図)

「各社のいいとこどり」関係者

 大型マンションの共同事業は当たり前だが、野村不動産、三井不動産、三菱地所の大手デベロッパー3社の共同事業としては初めての「ザ・センター東京」のモデルルームがオープンした。

 「ザ・センター東京」は、都営新宿線曙橋駅から徒歩5分をはじめ4駅7路線が利用可能な新宿区市谷本村町に位置する地下2階地上38階建て全426戸の規模。用地は野村不動産が04年、財務省から取得したもので、江戸時代は尾張徳川家の屋敷跡地。防衛庁に隣接している。設計・監理は三菱地所設計、施工は大林組。建築デザイン総合監修はフェルナンド・バスケス氏。総合設計制度により容積率は350%から650%に緩和されている。事業比率は野村不動産が40%、三井不動産と三菱地所が各30%。

オーダーメイド対応は118

 大手3社の初の共同事業とあって、どのような商品企画になっているかが注目されるが、見える形で分かるのは@オーダーマンションで実績豊富な野村不動産の意向で全426戸のうち118戸がオーダーメイド対応Aタワー型は階層によって仕様レベルを変えるのが一般的だが、野村不動産の意向で、一部を除きほとんど同じ仕様に統一B構造・設計の説明に三菱地所の「チェックアイズ」を採用C販売センターの設営、プロモーションビデオなどで定評のある三井不動産の提案採用――など。

 全体的には、総合設計で空地率を高め、地下駐車場とその屋上庭園、SI対応、リビングダイニングの天井高2メートル60センチ以上、ハイサッシ・コーナーサッシの多用など。外観はチャコールグレーと白を基調としたシンプルなものとなっている。

 専有面積は約49〜175平方b、坪単価は約330万円。現在、約5000件の問い合わせがあり、6000〜8000万円台はアッパーミドル、8000万円以上は外資系や医師、弁護士、オーナー経営者など、4000〜5000万円台は40歳代の単身キャリアウーマンが目立つという。また、都心立地ということから、地方の富裕層の問い合わせも多いという。

 これまで3社が加わった大型マンションは汐留の「Wコンフォート」など供給事例があり、また、野村−三井−住友、三井−三菱、三井−野村、三井−住友などの組み合わせもあるが、不思議と今回のような野村−三井−三菱は初めて。

 企業規模はともかく、マンションブランド「プラウド」では圧倒的な人気があり、今秋にも上場する野村不動産に三井、三菱のブランドが加わって、どのような売れ行きを見せるのかが注目される。単価的には割安感があるのは間違いない。関係者は「各社のいいとこどり」を強調している。

(牧田 司記者 2006年2月25日)