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三菱地所の足立区初の「北千住パークハウス」が完売間近

北千住パークハウス(完成予想図)

「北千住パークハウス」(完成予想図)

 

伊勢崎線の地域イメージアップに貢献

 三菱地所が足立区で初めて分譲した「北千住パークハウス」を見学した。実は、同社が北千住でマンションを分譲しているのは、別件の取材中に分かったことで、現地販売事務所で「御社が東武伊勢崎線でマンションを分譲するのは珍しいのでは? 」と質問したところ、「足立区で初めて」ということを知ったのだ。

 長い同社の歴史の中で、足立区ではこれまで分譲事例がないのには驚いたが、確かに同社はこのところ供給が増えているとはいえ、都心部から城西、城南、神奈川方面が中心で、埼玉県や千葉県での供給は少ない。レベルの高いマンションを見るにつけ、「郊外部でどんどん供給したら、ユーザーは喜ぶだろうに」といつも思ってきた。

 他のデベロッパーでは、伊勢崎線での供給事例が多いのは大京と扶桑レクセルが双璧で、リクルートコスモス、ダイア建設、藤和不動産などのマンション専業も多い。大手では三井不動産が50年代にパークファミリア≠越谷で分譲したのを記憶しているし、最近は総合地所と共同で大型マンションを分譲している。野村不動産も最近は梅島や西新井(この物件では三菱地所も共同事業主として名を連ねている)で大型物件を供給して好成績を上げている。

 三菱地所が伊勢崎線でこれまで供給してこなかったのは、やはり三菱地所のブランドと地域イメージが一致しなかったからだろうし、グロス指向が強い同沿線で冒険はしたくなかったからだろう。

 さて、「北千住」だが、北千住駅から徒歩9分の14階建て全94戸の規模で、昨年5月から分譲が始まっており、現在残りは数戸だという。売主には同社のほかノエル、レアルシェルトの2社が名を連ねている。

プラン的には、天井高最大2.7メートル、二重床・二重天井、ワイドスパン、ディスポーザー、御影石の玄関床、複層ガラス採用など、間違いなく足立区や伊勢崎線の物件では水準以上だと判断した。坪単価は185万円で相場並みとみた。

 三菱地所のブランド、仕様設備のグレードから判断して完売までやや時間がかかっているという印象を受けたが、完成予定の今年10月までには完売するのは間違いなさそうだ。

 記者は、大手のデベロッパーは基本的には全エリアでマンションを供給すべきだと考えている。どの地域でもファンはいるはずだし、ユーザーの選択の幅を広げるためにもいいことだ。

 同社もどんどん供給し、伊勢崎線の地域イメージのアップに貢献して欲しい。都心へのアクセスは、他の沿線と比べても遜色ないばかりか、はるかに便利だと記者は考えている。

 

(牧田 司記者 3月10日)