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狂乱人気のTX 

守谷市の保留地37区画がほぼ即完

TX守谷駅前で

 

2年前は、売れなくて四苦八苦していたのがウソのよう

 つくばエクスプレス(EX)の開業を前後して沿線のマンション、建売住宅など分譲住宅の売れ行きが好調だが、先に行われた茨城県守谷市の土地区画整理事業保留地分譲も信じられない売れ行きを見せた。

 分譲されたのは、守谷市施行の「守谷駅周辺一体型土地区画整理事業」の保留地1期37区画。1区画当たり土地面積は約165〜2472平方メートル、価格は2313万〜3億2267万円(坪当たり43万〜57万円、平均50万円)。4月9日の抽選の結果、最高倍率は22倍にも達し、ほとんど即日完売した。大型区画は、建売住宅やマンション用はほとんど不動産会社が買ったという。

 同区画整理事業は、つくばエクスプレスの計画が持ち上がった昭和60年代から計画されていたもので、施行面積は約38.7ヘクタール、施行期間は平成7年〜20年。保留地は約1.6ヘクタール。

 市内には、この区画整理事業のほか組合施行による「守谷東特定土地区画整理事業」(約39.5ヘクタール、全276区画)がある。バブル崩壊により事業が事実上破綻したため3年前、守谷市が売れ残っていた保留地131区画を買い取った。その後、保留地処分は思うように進まず、半分ぐらいが売れ残っていた。ところが、TXの開業を前後してあっという間に約60区画が完売してしまった。2年前までは、売れなくて四苦八苦していたのがウソのようだ。

 ここで注目したいのが坪単価だ。「守谷東」と「守谷駅周辺」はほとんど隣接した地域だ。一方の坪単価が42万円で、もう一方は50万円だ。一気に20%も上昇したことになる。それでも完売するのだから、狂乱人気といってよい。

 ただ、TX人気も「守谷」までの都心寄りと、つくば研究学園都市周辺に限られており、運行本数が1時間に2本ぐらいしかない狭間の各駅圏のマンションなどは苦戦が強いられている。

 

(牧田 司記者 4月21日)