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次世代型の大型商業施設

「アーバンドック ららぽーと豊洲」がオープン

「アーバンドック ららぽーと豊洲」の外観

 再開発が進む江東区豊洲2丁目、3丁目の旧石川島播磨工場跡地の6 . 7haに10月5日、大型商業施設「アーバンドック ららぽーと豊洲」(東京都江東区豊洲2丁目土地区画整理事業地内)がグランドオープンした。

 地下鉄有楽町線豊洲駅2番出口を出てすぐ「ららぽーと豊洲」のアネックスと本館がある。
 これまでは「ららぽーと」というと若者や家族連れが集まるショッピングモールというイメージがあった。しかし「ららぽーと豊洲」は一段とグレードアップした「ららぽーと」と言えそうだ。コンセプトは『寛ぐ、潤う、遊ぶ』。都心の銀座や丸の内とは違った“都会的であるが生活感のある街を目指す”とのことだ。

 本館内に入ると、エントランスから荘厳なパイプオルガンの音が響く。19世紀にイギリスで製作された世界的に名高いパイプオルガンで、毎日ランチタイムには演奏が行われる。通路は「船橋ららぽーと」などより広くとられており、ウォーターフロントという立地を生かし、海を囲むように建物が立っているため明るく開放的な空間が創出されている。
 施設には約190店舗が入り、コンセプトに基づいて都心生活をサポートするほか、文化へのこだわり、キッズ向け施設の設置、インテリアに力を入れている。

 まず、第一のテーマの文化では、3 F にある 1800 席のユナイテッド・シネマ。コンサートホール並みの音響装置を備えているという。また、このユナイテッド・シネマにはカフェが併設されており、海を眺めながら映画の余韻に浸ることもできる。前述のパイプオルガンは2Fの通路から2〜3メートル程度の近さで見ることができる。そのほか「平木浮世絵美術館」(約 70 坪)、「ミュージックアカデミー東京」、「紀伊国屋書店」などがあげられる。
 ミュージックアカデミー東京は、世界の著名なピアノなどで国内外のトップクラスの講師からレッスンが受けられるという贅沢なもの。値段も大人の場合、1回45分、月に3回のレッスンで2万円程度と大変贅沢。

 二つ目のテーマは子ども。子ども達が仕事を体験できる「キッザニア東京」を設置。子どもサイズの街中に消防署や銀行、ハンバーガー屋さんがあり、そこで子ども達が仕事をしてキッズ硬貨をもらってお買い物ができるという仕組みになっている。

 三つ目のテーマは1Fに設けられた約 2000 坪のインテリア部門。「アクタス」のほか、代官山や自由が丘のこだわり店も入っており、「東急ハンズ」も出店。質感の高いものを提供したいという意図が込められている。

 さらに、最近のペットブームを反映して 200 坪の都内最大のドッグランもあり、ペット連れでの買い物も楽しめるようになっている。
 レストラン街やカフェは海に面して配置され、ゆったりと寛げる雰囲気だ。各フロアにスモーキングスペースもある。

 屋外に目を向けると、造船工場の跡地を思わせる大型船用のスクリューがモニュメントとして展示されており、そこには跳ね橋と水上バスの停留所がある。他にも広場全体が水盤に覆われた「浜流れの多目的広場」もあり、その中央ではライブ演奏なども企画されているという。

 そのほか、アネックスに出店している静岡のこだわり食材を提供する「アオキ」、世界的に有名なフラワーアーティストのダニエル・オスト氏デザインの庭園やオブジェなどなど・・・。若者、子どもだけでなく、都会の大人のニーズ・欲求にも応え得る施設だ。

 初年度の売上目標は 310 億円、来場者数は 2300 万人を見込んでいるという。
 それにしても、先日オープンした「ラゾーナ川崎」といい、最近の三井不動産の商業施設はすごい!

 

1800席のユナイテッド・シネマ

ユナイテッド・シネマに併設されたカフェ

 

パーティーも行えるFOOD CIRCUS

当日は東京芸大の大塚教授が演奏

モニュメントスクリューと跳ね橋
中央左のボートは松本零士のデザイン

 

浜流れの多目的広場

(岡崎 万里 10月6日)