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扶桑レクセルの驚きの旧価格<}ンション

「レクセル多摩センターマークレジデンス」

「レクセル多摩センターマークレジデンス」完成予想図

 

坪単価143万円 まるで千葉や埼玉郊外のバス便物件並み

 扶桑レクセルが多摩センターで販売中の旧価格<}ンション「レクセル多摩センターマークレジデンス」を見学した。

 京王相模原線多摩センター駅から徒歩10分の八王子市松が谷に位置する6階建て全159戸の規模で、専有面積は約77〜120平方b、価格は3240万〜5920万円(最多価格帯3600万円台、3700万円台)、坪単価は143万円だ。

 驚いたのは、坪単価の安さだ。多摩センター駅圏では、現在、同物件のほかに東京建物他「ブリリア多摩センター」(530戸)、大京「クロスウィル多摩センター」(162戸)、藤和不動産「藤和シティーホームズ多摩落合」(56戸)が分譲中で、単価は155〜180万円だ。3物件とも旧価格≠ナ割安感があるのだが、同社の物件は、立地・環境のよさ、ワイドスパンの居住性、ユニバーサルデザインの採用などを総合的に評価すると、信じられない安さだ。

 従来から多摩センターは他のエリアと比べ価格が低く抑えられてきた。

 この点については、当欄6月21日付けで次のように書いた。

 「新宿から小田急線でほぼ同じ時間圏の新百合ヶ丘は、駅近で200万円をはるかに突破しており、駅10分圏では190万円ぐらいだ。売れ行きも極めていい。

 『街のポテンシャルが違う』と反論する向きもあるだろうが、多摩センターと新百合ケ丘の街の熟成度、生活利便施設などの充実度を比較しても、多摩センターが位負けしているということはない。

 京王プラザホテルがあり、三越デパートがあり、世界の小澤征爾さんが毎年のようにパルテノン多摩で定期コンサート(新日本フィル)の指揮をとる。車道と歩道が完全に分離されており、徒歩圏20分ぐらいまでは子どもの交通事故の心配をしなくて済む…こんな街が他にあるだろうか。

 多摩センターと同じ単価相場は西武線東大和、横須賀線東戸塚、京浜東北線川口、東武伊勢崎線竹ノ塚、つくばエクスプレス流山おおたかの森、東武野田線新船橋あたりだろうか。同じ京王線でも京王本線の各駅停車駅・武蔵野台のほうがまだ高い。

 どうして多摩センターが東大和や川口、竹ノ塚、流山おおたかの森、新船橋などと同じなのだろうか。

 多摩センターの単価相場が低いのは、新住法の規制で1戸当たりの面積を大きくせざるを得ず、坪単価を抑える力が働くことが考えられる。新住法そのものは今年3月で完了しているが、まだその名残が残っているのも事実だ」

 この記事を書いた6月の時点では、「ブリリア多摩センター」はかなり残っていたはずだ。ところがその後、他地区のマンション価格が上昇したために割安感が目立ち、現在では残りは1ケタ台になっている。

 扶桑レクセルが価格を低く抑えたのは、戸数規制があり単価を抑えて面積を広くせざるを得なかったのと、同業他社との競合があったからだと思われる。

 それにしても坪単価143万円は、千葉や埼玉の郊外の、しかもバス便物件並みの安さだ。

 物件に魅力がないのなら、この単価であるのも分かるが、この物件は多摩センター駅圏のもっとも優れた物件の一つだろう。

 @南傾斜の高台立地A大きな2つの公園に近接B敷地南側の借景――などの立地・環境と、ユニバーサルデザイン・ロハスの提案が優れているからだ。

 同社は、ユニバーサルデザインを全ての物件で採用しており、このマンションでも@芯心約105センチの廊下幅AノンレールサッシB出隅のアール加工Cくねくね手すりD廊下角部分の壁・巾木の面取り加工――などを施しており、その徹底ぶりがうかがわれた。

 さらに、この物件ではロハスな生活提案を行っている。中村護社長直々の提案で、@ムクのフローリングA珪藻土の壁B水回り部分に竹のフローリング――などを採用している。

 マンションデベロッパーで、これほど人と環境にやさしい取り組みをしているのは同社だけだ。

 残りは60戸ぐらいで、早期完売は間違いない。

(牧田 司記者 12月21日)