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2022/01/17(月) 23:53

富裕層の〝こころ躍る〟旭化成不レジ 「ATLAS」マンションギャラリー「渋谷」開設

投稿者:  牧田司

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「ATLAS GALLERY SHIBUYA」受付

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 旭化成不動産レジデンスは117日、渋谷マークシティ内に18日にオープンしたマンションブランド「ATLAS」の新コンセプトが体感できる「ATLAS GALLERY SHIBUYA」をメディアに公開した。モデルルームは2つで、坪単価500万円台を想定した「Superior」はともかく、坪単価800万円以上の高額物件に対応した「Premium」は同業他社も含めてトップレベルだ。

開設したのは、京王井の頭線渋谷駅改札上に位置する渋谷マークシティWEST11階で、広さは全体で約160坪。「Superior」「Premium」の2つのモデルルームのほか、アロマの香りが漂う「Corridor」、アーティスト・野口真理氏のガラスアートを配した「Foyer」、商談個室「Meeting Room10室、事務所など。

新しい「ATLAS」を立ち上げるに当たっては、社内ヒアリングをおこない、「入居者に対する発信力」「課題は(JVの際)頭(=トップシェアという意味か)を取らないと名前が付かない」「現状のアトラスは上質感がない」などの声が上がったとした一方で、販売会社に対するヒアリングでは「マンション建て替えナンバーワンの実績がある」「地権者の声をよく聞き粘り強く事業を進めている」「将来のリフォームにも対応している」などと評価されたとしている。

新ブランドロゴは、これまでのゴシック体の「ATLAS」はフォルムの弱さや文字間のバラツキにより印象に残らないことなどから、明朝体のクラシカルな「ATLAS」に変更。ブランドメッセージは「こころ躍る、上質。」とした。

冒頭、同社取締役経営戦略部長・加藤宣広氏は、これまで取り組んできた等価交換132件、マンション建て替え42件、法定再開発27件の実績を紹介し、中でも建て替えは国土交通省が把握している295件のうち同社が最多で、都心物件を中心にSDGs11番目の都市再生にも貢献してきたと語り、「他社の総合ギャラリーを見学したが、当社は敢えてリアルにこだわり、五感に訴えるギャラリーとした」と話した。

販売を開始した「アトラスタワー白金レジデンシャル」(96)は坪単価660万円、間もなく販売を開始する「アトラス青山レジデンシャル」(61戸)は坪単価650万円前後、「アトラス恵比寿景丘」(57戸)は坪単価680万円前後となる見込みであることも明らかにした。

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コリドー

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Foyer

       ◆     ◇

 見学会は午後4時から。先週取材した見学会の報道陣は、大和ハウス工業「空中タッチインターホン」が約40名、三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス新浦安マリンヴィラ」が約20名だった。住友不動産の「総合マンションギャラリー新橋館」の広さは圧巻の710坪だった。「ATLAS GALLERY SHIBUYA」はどうかと胸をときめかせながら参加した。

 会見途中で流されたCMは人間の肉声にもっとも近い音域を持つチェロのパッヘルベルのカノン変奏曲とかで、チェリストは崎元蘭奈さん。これはなかなかいいと思ったのだが、ギャラリーの広さは〝惨敗〟だ。加藤氏が紹介した「名前が付かない」「上質感がない」などのあからさまな自己批判を覆すことなどできるのかと不安も募った。

 最初に見学したモデルルーム「Superior」は〝並〟で、失望感はさらに大きくなった。ところが「Premium」を見たとたん、不安・失望は雲散霧消、期待感が一挙に広がった。〝これはいい〟と。

 モデルルームは、案内担当の一級建築士で同社営業本部再開発営業部企画グループグループ長・和田悠氏自ら関わったもので、記者は約8畳大の独立型キッチンにほれ込んだ。アイランド、対面、ペニンシュラ(同社もこれが多いが)も悪くはないが、独立型がもっともいいのは言うまでもない。来客があったときなど、てんてこ舞いの台所など見せたくない。誰が見ていようときっちり調理をこなせるのはプロしかいない。

 さらに驚いたのは、全体の端正できりりとしたデザインだ。天井高は浴室も含めて全て2400ミリで統一。建具・家具類もその高さに合わせている。織り上げ天井は派手ではなく抑制気味で、多用しているアッパーライトの間接照明が実によく馴染んでいる。

 天井高について補足するが、低く感じるのはリビング天井高と廊下・キッチン、トイレ、サッシなどの高さがまちまちで、柱・梁型もあるので全体としてバランスが悪いからだ。全体を同じにすればその低さはあまり感じられない。

 設備仕様レベルも一級品だ。BOSCHMieleHANSGROHEのほか、ドアノブはCOLOMBOだ。(このほかも確認したかったのだが時間がなかった。他の方は分からないが、約30分に2つのモデルルーム見学は短すぎる

和田氏に「社長さんは見学されたのか」と質問したら、ややあって「『こころ躍る』と話された」と返ってきた。

ハスウメーカー担当の記者の方にも〝毒〟をまた一発。マンション事業にはデベロッパーとハスウメーカーの垣根などないのに、皆さんはデベロッパーのマンションを全然取材しない。木を見て森を見ないのと一緒だ。今回の同社のモデルルームがいいのか悪いのか、判断などできないだろう

一つ肝心なことを書き忘れた。紹介された「白金」「青山」「恵比寿景丘」は現地を見ていないが、価格は安すぎないか。

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ブランドキービジュアル

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Premium」リビング

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Premium」キッチン

 

 

 

 

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