現地建物
リストグループのリストインターナショナルリアルティ(LIR)は4月28日、渋谷区広尾で販売中の住宅のホームステージングイベントを開催。高級外車のランボルギーニ、世界的アーティストのアートを展示するとともに、女性若手ソリストユニット「MUTIA(ミューティア)」による特別演奏も行った。イベントはメディアにも公開された。
物件は、東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩16分、渋谷区広尾3丁目の第二種中高層住居専用地域(建ぺい率60%、容積率300%)に位置する土地面積約247㎡(約74坪)、建物面積約328㎡(約99坪)。構造は鉄骨造3階建て。南西側幅員9.9m道路に接道。建設年月は令和元年6月。価格は15億円以上になる模様。
LIRは、オークションハウス「サザビーズ」を起源とする世界最大級の高級不動産ブランド「サザビーズ インターナショナル リアルティ®」の日本国内における独占営業権を取得後、世界70以上の国と地域に広がるネットワークを活用し、国内外の富裕層向け不動産売買取引を行っている。
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現地は広尾駅からはややあるが、中層マンションやオフィスなど閑静な街並みを形成しており、東京女学館に近接。広尾ガーデンヒルズ、日赤、聖心女子大などにも近い。
1階はピロティ・駐車場(4台)と約81㎡の事務所。2~3階の住宅部分は5LDKで、カラーリングは壁や面材など白で統一。床は大判の磁器質タイルやナラ材を多用。2層吹き抜けのLDK天井高は約6.5mで広さは35畳大くらいか。リビングにはバイオエタノールの暖炉、キッチンシンクはディスポーザー機能付き。冷蔵庫はドイツリープヘル(LIEBHERR)製。鍵・レバーハンドルはウエスト。〝シンプル イズ ベスト〟-本物志向のオーナーの品格が伝わってくる。
価格は15億円以上とのことだが、その価値はあると見た。現地に近い広尾3丁目の地価公示は坪420万円(容積率150%)だが、現地は容積率300%なので単純計算するとざっと坪840万円で、土地代は約6.3億円だ。
1階事務所は見学しておらず、建物の建築費、内装費、設備費などはよく分からないが、坪300~400万円以上くらいではないか。建物だけで3~4億円だ。
土地代と建物価格を合計すると10億円くらいになり、都心部の眺望のいいマンションは坪2,000万円の事例も少なくないことを加味すると、オークションにかけたら20億円の値がついても驚かない。バブル期の最高値44億円を付けた「ドムス南麻布」の半値以下だし、やはりバブル期には「広尾ガーデンヒルズ」の中古は坪2,000~3,000万円もした。白が基調なのでどのような好みにも合わせられる。
システムキッチン(左が大型冷蔵庫)
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住宅価格を当てるのは得意だが、車のことはさっぱり分からない。猫に小判だ。展示されていたランボルギーニなる車は3,500万円で、最高価格のものは4億円と言われても、同業の記者の方が「僕の車の10倍」とため息をつこうと、「あっそう」という他ない。
それでも好奇心旺盛の小生は、「大丈夫、走りださないから」と担当者に勧められるままに運転席に乗ってみた。仰天した。座席といいフロントといいすべてが本革で覆われていた。ステッチはこの前見た三菱地所ホーム広報担当者のそれとは比べようのない微細な細工が施されていた。天井は人工皮革のアルカンターラとか。トランクにたくさんの皮見本(全部で60種)、ステッチ(全部で50種)が置かれていたのにもびっくりした。ドアを開けると地面に「Lamborghini」の文字が浮かび上がった。足元を照らすためだという。
ディーラー担当者によると、車はフルオーダーで生産するとかで、年間生産量よりオーダーのほうが多く、注文してから届くまで2年くらいかかるそうだ。需要が多いのは中国で、その次が北米。わが国は5番目だそうだ。
なるほど。車も金余りの世界経済を反映しているようだ。マンションと同じだ。二極化が進んでいる。車の減価償却期間は6年(マンションは47年)というのにもびっくりした。売れるわけだ。
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「MUTIA(ミューティア)」が演奏したのは「リベルタンゴ」「アメイジンググレイス」「パイレーツ オブ カリビアーン」。赤と黒の衣装も白い内装によく映えた。