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2023/05/26(金) 18:27

「木の特性を分かりやすく伝える必要あり」市川会長 木住協が総会・懇親会

投稿者:  牧田司

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木住協の懇親パーティー(明治記念館で)

日本木造住宅産業協会(木住協)は525日、令和5年度定時総会を行い、令和4年度の事業報告・収支決算、役員の選任、令和5年度の事業計画などを審議し決議・承認した。

総会後、記者会見した市川晃会長(住友林業会長)は、「令和4年度の住宅市場は、新設住宅着工戸数は860,828戸(対前年比0.6%減)となり、特に持家においては248,132戸(同11.8%減)となり、厳しい環境が続いている。今年度予算で、住宅分野では『子どもエコすまい支援事業』『先進的窓リノベ事業』『給湯省エネ事業』により構成される『住宅省エネ2023キャンペーン』が順調に開始され、これが住宅業界への追い風となるよう期待している」と述べ、「今年度『こども家庭庁』が発足した。家族に見守られて子どもたちが健やかに育つ場が住宅であり、木育の観点も加味すれば、安心安全の質の高い住宅や住環境を木造で実現していくニーズがますます高まる。子どもの目線からも、住宅産業の果たすべき役割を再認識して臨みたいと考えている」と語った。

令和5年度事業では、各支部、地方自治体との連携を強化し、木材利用促進協定・災害協定など地域貢献活動を強化し、脱炭素・循環型社会の実現に向けた環境に優しい木材利用や木造建築の普及を図り、重点事項として①良質な住宅ストックの形成とリフォームの推進②木造住宅・建築物の普及促進③広報活動の推進④人材育成の推進⑤良質な資材の普及と木造化・木質化の推進などを推進する。

記者発表会後には、コロナ禍で中止していた懇親パーティーを開催、参加者は通常の約7割に絞ったが、会場は満席の約400名が参加した。

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市川氏

        ◆     ◇

 うっかりしてテープを取ることを忘れたので正確ではないが、市川会長は懇親会の冒頭、202313月の第一四半期の実質GDPが前期比年率+0.5%(前期比+0.1%)となり、インバウンドも増加していることなど直近の経済の動きに触れたあと、エンボディード・カーボン(建設時から運搬、維持管理など総体としてのCO2排出量)の取り組みが不十分とし、「昨日は、当社が施工した木造とRCのハイブリッド施設を見学したが、木造の部分は明らかに暖かく、子どもは床を飛び跳ねたり寝転んだりして遊んでいる。このような木の持つ特性と、ライフスタイル面でのCO2削減の取り組みを合わせ技として表すことはできないか」などと話した。

 木造ファンの記者は〝表す〟を〝現し〟に置き換えて理解した。国土交通省は「建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度に関する検討会」のとりまとめを踏まえ、消費者が建築物の省エネ性能の知識を持っていなくとも、省エネ性能を★印で表示するガイドラインを近く示す予定だが、市川会長は木材・木造の人への効果も分かりやすく伝えるべきと話したのではないか。

 

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