RBA OFFICIAL
 
2023/08/02(水) 12:48

テーマは昭和レトロ 簀戸、サイザル麻、組子…コスモスイニシアのリノベ「代田橋」

投稿者:  牧田司

MCY003652_1.jpg
「ステーションプラザ代田橋」

昭和レトロをテーマにしたコスモスイニシアの1戸リノベーションマンション「ステーションプラザ代田橋」を見学した。建物再生に取り組んでいるヤマムラとコラボしたもので、古民家の建具・家具が随所に採用されている。好きな人にとってはたまらないマンションだ。

住戸に採用されている広縁の5枚障子戸・洋室ドア・洗面室ドア、組子などは、古民家を残す活動をしている後藤大輝氏から譲り受けたもので、シューズクロゼットはタンスをリメイクしたもの。

物件は、京王線代田橋駅から徒歩1分(笹塚駅から徒歩13分)、世田谷区大原2丁目に位置する1991年竣工の7階建て全71戸の1室。専有面積50.87㎡、価格5,480万円(税込)。坪単価356万円。住戸は西向きで、直床・直天、リビング天井高2500ミリなど。バルコニー側に奥行き120cmの「広縁」を設けているのが特徴。

キッチンはスマートフォンと連動させることで火加減を自動的に調整するガスコンロを、食洗機は液体洗剤をタンクに入れておくと自動で必要な量の洗剤を投入する製品を採用。浴室は浴室乾燥・暖房機能付きで、タオル掛けは2本。

MCY003652_8.jpg
LDK(床はサイザル麻のカーペット)

MCY003652_16.jpg MCY003652_14.jpg
玄関(左)とトイレ

MCY003652_21.jpg
キッチンパネルに採用されている組子デザインは欄間に用いられていたもの

        ◆     ◇

 同社が720日に発表したプレス・リリースだけではよく分からないので、お願いし見学が実現した。

記者は、洋室のクロゼット引き戸に採用されている「簀戸(すど)」にほれ込んだ。昔の小説、書物によく登場する、すだれを障子の枠にはめ込んだ建具だ。すだれは天然の籐を編み込んでいるので、色や太さ、曲がり、間隔が微妙に異なり、開け閉めしたときの2枚の簀戸が描く文様は「紗」のようで美しい。

リビング床全面にはサイザル麻のカーペットが敷かれているのもいい。物件説明をしていただいた同社流通事業部商品企画部建築一課課長・高橋晴彦氏は「天然素材なので汚れるとしみになり、好まれない方もいる」と正直に話したが、素足で歩いたときの足裏の感触は、籐やバンブー(竹)とも異なる。少し荒い砂浜や河原を歩くときに近いか。

安いか高いかは購入検討者が考えることだが、小生のような年寄りのかつての「日常」が再現されている。この価値をどう考えるかだ。共用部分などは見学していないが、分譲竣工が1991年であることから推測して、分譲されたのはバブル期であるのは間違いなく、坪単価は500万円くらいしたはずだ。

駅からエントランスまでは50mくらいだったので、広告表示では「徒歩1分」となっているが、エントランスとは別の出入り口があり、1階のコンビニから駅までは約20m(80mを1分とすると15秒)。ほとんど駅直結というのも特徴だ。

IMG_9665.jpg
クローゼット引き戸

IMG_9674.jpg
「簀戸(すど)」

IMG_9681.jpg
カウンター下収納のデザイン

 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン