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2024/01/31(水) 20:52

〝めっちゃ〟10連発 井上咲楽さん LIFULL HOME'S「住みたい街ランキング」発表

投稿者:  牧田司

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中山氏(左)と井上さん(同社本社で)

 不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULL(ライフル)は1月31日、恒例の「2024年LIFULL HOME'S みんなが探した!住みたい街ランキング(首都圏版)」を発表した。ベスト3は、「買って住みたい街」が「勝どき」「平塚」「大宮」、「借りて住みたい街」が「本厚木」「葛西」「八王子」となった。当日は、タレントの井上咲楽さんが出演し、LIFULL HOME'S総研副所長・チーフアナリストの中山登志朗氏や人気上昇している「浦安」「橋本」エリアの地域不動産会社社長らとトークセッションを行った。発表会のメディア参加者は約40人。

 冒頭、LIFULL 代表取締役社長・伊東祐司氏は「当社はサービスの拡充と情報の発信に力を入れており、サービスの拡充では住宅弱者など社会課題にも取り組んでいる。情報の発信では今回の『住みたい街ランキングが最大』。ユーザーの年間を通じての生の声を反映したもの」と挨拶。

 続いて中山氏は、今回の結果について「『買って住みたい街』」で5年連続トップとなった『勝どき』は圧倒的な規模と価格の安さなどが評価された。このほか準都心部も上位に進出するエリアが多い一方、子育て世代を中心に利便性が高い割に価格がそれほど上昇していない郊外・準郊外も安定して上位を維持しているように、二極化がみられる。『借りて住みたい街』も同様に、都心回帰がみられるものの、生活や交通利便性などのバランスが良好な郊外部も評価されている」と分析した。

 このあと、井上咲楽さんと中山氏、橋本エリア代表の落合不動産代表取締役・落合健氏、浦安エリア代表の明和地所代表取締役・今泉向爾氏とのトークセッションが行われた。

 18歳で上京し、池上、西小山、荻窪など7~8回引っ越ししたという井上さんは「めっちゃ楽しい」「めっちゃ面白い」「めっちゃいい」「めっちゃめっちゃ大事」「めっちゃめっちゃ便利」など〝めっちゃ〟を10連発。「部屋で大事なのはテレビ用コンセント」と話した。

 落合氏は、橋本はリニア新幹線停車駅であることが人気急上昇の要因だが、海や山、豊かな自然も近くにあることから〝オンとオフ〟の切り替えができる街だと強調し、今泉氏は、「『浦安』は千葉県でもっとも面積が小さい市だか2キロ四方に約2,000戸のマンションが建っており、しかも100㎡超も多く、みんな広い」と〝狭くて広い〟浦安(新浦安)をアピールした。

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伊東氏

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井上さん

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井上さん

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左から今泉氏、落合氏、井上さん、中山氏

◇        ◆     ◇

 この種の街や住宅地を対象とした「○○ランキング」は5つも6つもある。その一つ、過去7年にわたり住宅評論家やタレントなど起用して年末に賑々しく発表されてきたSBIアルヒ「本当に住みやすい街大賞2025年版」は年を越してもまだ発表されていない。理由も公表されていない。〝街や住宅を笑いものにし、自社の広告宣伝に利用するのはいかがなものか〟といささか腹を立てている。LIFULLの今回のイベントに取材申し込みしたのは、消費者をミスリードする内容であれば、一言苦言を呈しようと考えたからだ。

 結果はそうではなかった。元データは、消費者のアンケートでも投票でもなく、同社の独自判断でもなく、あくまでもこの1年間の不動産物件サイトに寄せられた問い合わせ、反響などの件数を駅圏ごとに落とし込んだものであることの説明があった。その件数は非公表だったが、「買って住みたい街ランキング」トップの「勝どき」が100%であるのに対し、その比率は2位の「平塚」が44.1%、3位の「大宮」が42.2%、10位の「五反田」が32.3%と公表されていた。

 「借りて住みたい街ランキング」も同様に、近くに大規模マンションの分譲があったり、都心へのアクセスの割には賃料が低いままであったりすることが消費者に評価されているのだろう。

 「LIFULL HOME'S 注目の街」では、「北綾瀬」「橋本」「浦安」「八街」「大宮」「蕨」がリストされているが、これは選ぶのは同社の勝手だ。「橋本」を取り上げるのは当然だろう。それは分かるのだが、ならばわが多摩センターについても触れてほしかった。恵泉女学園が廃校となり、京王プラザホテルも閉店となり地盤沈下は甚だしいが、緑環境、歩車分離の街づくりは首都圏のどこの街にも負けない。このほか、京王線は「住みたい街」も「借りたい街」も「調布」「千歳烏山」「笹塚」くらいしかなく、割り負け感がぬぐえない。

 まあ、愚痴はこれくらいにしておく。今回の発表会で嬉しかったのは、最後の中山氏の締めだ。中山氏は今年4月から省エネ住宅性能表示制度が変更になり、住宅の質を重視して選択して欲しいと呼びかけたことだ(発表会はメディア向けだから、メディアがきちんと消費者に伝えるかどうかは別問題)。

 取材して得た結論は、同社だけでなくどこのランキングもデベロッパーの大規模開発が行われているところが上位に進出し、つられてその駅周辺の割安感がある住宅地などか浮上するということだ。ランク下位、または圏外に住む人は悲観などする必要はさらさらなく、上位との差は僅差で、つまり五十歩百歩、住めば都ということだ。記者がイベント担当なら向こうを張って「住みたい街 圏外ベスト100」を企画し、大真面目に論議する。

越年しても発表されないSBIアルヒ「本当に住みやすい街大賞」なぜか(2024/1/13

 

 

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