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2024/03/16(土) 13:41

東建&東建リゾート 都市型スパ「TOTOPA都立明治公園店」3月22日開業

投稿者:  牧田司

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TOTOPA都立明治公園店」(提供:東京建物、以下、上段は全て同社提供)

東京建物と東京建物リゾートは315日、都市型スパブランド「TOTOPA(トトパ)」の第一号店「TOTOPA都立明治公園店」を322日(金)に開業すると発表した。開業を前にした15日、施設を報道陣に公開した。素晴らしい施設だ。

TOTOPA」は、同社グループが1999年以降展開してきたスーパー銭湯「おふろの王様」の運営ノウハウを生かした新ブランド。男性フロア(3階)では、3つのサウナ空間と水深約160cmの水風呂を含む2つの水風呂、3つの休憩スペースなど、18(=3×2×3)通りの「ととのい」体験を提供する。

女性フロア(2階)では、館内着を着用して楽しむ薬草スチームの蒸し湯と、脱衣で楽しむ本格的な「ととのい」体験のためのサウナをそれぞれ用意。また、パウダースペースには女優のMEGUMIさん選定のコスメを用意する。

施設は、都営大江戸線国立競技場駅から徒歩9分 、JR千駄ヶ谷駅から徒歩10分、新宿区霞ヶ丘町5丁目のPark-PFI(公募設置管理制度)を活用した東京都初の「都立明治公園」(約61,342㎡)に位置するA2階、32階。女性フロア約461㎡と、3階男性フロア約434㎡(男女入れ替えの可能籟もあり)。営業時間は11時~23時(22時最終受付)。利用時間は1時間まで:1,980円/人(税抜)、1時間~3時間まで:3,980円/人(税抜)、3時間~:5,980円/人(税抜)。年中無休。施設内は酒類はNGだが、禁酒ではない(持ち込み可能)。

また、同社を代表企業とする4社のコンソーシアムは昨年8月、Park-PFIを活用した福岡市の「明治公園整備・管理運営事業」(公園面積:約3,572㎡)にも選定されている。藤本壮介氏が総合デザイン監修を行い、2025年春から順次供用開始する予定。

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男性浴室(女性用は少し狭い)

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深水風呂(深さ163cm)

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浴室ラウンジ

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左室(左脳を刺激するそうだ)

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ナ室(みんなで楽しむなごみのサウナ)

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呼吸ルーム(サウナや虫部目に入る前にストレッチプログラムなどを行う空間)

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すちこ

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ロッカールーム&パウダースペース

        ◆     ◇

 小生は風呂が大嫌いで、いつもカラスの行水で済ませる。真冬でも湯船に浸かることはほとんどない。旅館などの浴場では、貧相な裸身を晒すのは恥ずかしいし、小生の体重の2倍も3倍もある赤銅色のトドのような醜い中年男など見たくもないのだが、一度だけ混浴を経験したことがある。

 誰もいないのを幸いに、大きな浴場で泳いでいたら、どかどかと土偶のような中年のおばさん数人が前も隠さず闖入してきたときは、心臓がひっくり返るような衝撃を受けた。体を洗わず慌てて逃げだした。背後からキャキャキャの罵声やら嘲笑の声を浴びせられたのを思い出す。

 東建のスタッフの方に聞いたら、このわが国独自の文化は公衆浴場法によって原則禁止されているとのことだった。同法第三条には「営業者は、公衆浴場について、換気、採光、照明、保温及び清潔その他入浴者の衛生及び風紀に必要な措置を講じなければならない。2 前項の措置の基準については、都道府県が条例で、これを定める」とある。つまり混浴は「風紀」に抵触するのだろう。

都の条例では「善良の風俗を害するおそれのある文書、絵画、写真、物品、広告又は装飾設備を置き、掲げ、又は設けないこと」「七歳以上の男女を混浴させないこと」「従業員に、風紀を乱すおそれのある服装をさせないこと。従業員に、風紀を乱すおそれのある行為を行わせないこと」などと細かに規制されている。

一方では、「個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業(前号に該当する営業を除く。) 専ら性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行」(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)は許可されている。

この問題には深入りしないが、小生が子どもの頃は小学6年生まで男女一緒になって上半身裸で身体検査を受けた。胸が膨らみ始めた女の子は何人かいた。いま、帚木蓬生の「インターセックス」を読んでいるのだが、内性器や外性器が未分化の人はかなりいるようだ。戦前の「男女七歳にして席を同じゅうせず」が復活したのか。

脱線はこのくらいにして、元に戻る。小生は上述したように風呂嫌いだが、風呂好きにはたまらない施設であろうことは理解できる。

洗い場は完全個室ブース・シャワー式で、隣の人の(逆もそうだが)シャワーシャンプーの飛沫が気になり、誰が使ったか分からない風呂桶(椅子)と洗面器の座るタイプではないのがいい。手首にロッカーのカギをつけなければならないのは何とかならないのか。見つかったからよかったものの、小生はなくして大慌てしたことがある。

女性用の「すちこ(蒸し湯)」は、大分県・別府温泉にヒントを得た岩盤浴の一種で、室温を60度に設定しているのは一般的なサウナと変わらないが、湿度は通常の40%から60%にしているので、女性は5分も入っていられないほど汗だくになるという。また、寝転ぶこともできる床の下には大分県の草(何の草だったか、グリーングラスのようなものか)が敷き詰められており、美肌・薬草の効果があるそうだ。どれだけ減量効果があるかは分からないそうだが、これは人気を呼びそうだ。

小生にはまったく意味不明だが、女性用のコスメが利用できるパウダールームは美しかった。3種の調光が可能で、化粧品(水)は何種類も用意されており、最高級の「ReFa(リファ)」が備え付けられていた。何人もの女性が横並びになって隣の人など気にせず、矯めつ眇めつする光景は圧巻だろう。ただ、いろんな化粧品の香りが交じり合ったらどうなるのだろう。「すちこ」状態にはならないのか。

もう一つ、とてもいいと思ったのは、神宮外苑を走る人が多いのに着目したのか、ランナーズロッカーやシャワーブースなども設けられていたことだ。同社によると、スパのブラスαのサービス提供が目的のようだが、独自に1,000円くらいで利用できるようにすることも検討しているという。反響も多いようだ。

注文もある。この施設に限ったことではないが、浴槽から、ラウンジから外の景色が眺められるようにしたらもっと素晴らしい。「風紀」を乱すからできないのだろうが、坂茂氏はシースルーのトイレを造って話題になったではないか。同じ技術をつかえばできるのではないか。

スパとは関係ないのだが、同社は「羽鳥湖高原レジーナの森」を平成28年、楽天グループのエンゼルに売却したことを聞いた。芝桜が見事な春に一泊したこともある。大浴場が素晴らしく、コテージもよかった。もったいない。

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洗い場

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パウダースペース(左)と「ReFa(リファ)」

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