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人にやさしい≠ハくもりを感じさせる
関東菱重興産「アイムズ荻窪」(9月29日)
 

 RBA大会に参加している関東菱重興産のマンション「アイムズ荻窪」(販売は三井不動産販売)を見学した。販売を担当している住宅営業部住宅営業グループ主任・茂木博功氏(34)は少年時代、プロの選手を夢見て名門の「調布リトル」に入部を申し込み、地域が異なるという理由で断られたという球歴の持ち主であり、同社野球部の主砲だ。仕事が忙しく試合を欠場するケースも多いが、それだけに出場したときは判官びいき≠フ記者は「頑張れ」と念じながら試合を見ている。茂木氏が打たないとなかなか勝てないチームだからでもある。

 茂木氏に対する思い入れ同様、「荻窪」のマンションも「どうか記事にできるようないい物件でありますように」と念じながら見に行った。

 モデルルームを見た最初の印象は「おやっ」だった。これまで同社のマンションや建売住宅を何物件か見学したが、三菱重工≠フ社名から受ける印象そのままに、どこか堅さを感じていた。ところが「荻窪」は、女性をメインターゲットとするコンパクト系でもあるからだろうが、とてもやわらかくてやさしさを感じさせるものだった。カラーリングは淡いベージュと白が基調で、ライティングも温かみを感じさせるものが採用されていた。コンパクトマンションにありがちな奇抜な色づかいとは全然異なっていた。二重床・二重天井のほか、ワイドミラー付き浴室、アクリル製仕切りドア、ピクチャーレールなども標準装備。大型のシューズインクローゼットも女性は嬉しいはずだ。

 もう一つ、やさしさを感じたのが「サーモフロア」なる浴室が採用されていたことだ。これは、INAXが今年4月から発売した、「浴室の床の不満第1位」の「冷たさ」を軽減したものだ。販売事務所に従来の床とサーモフロアを体感できるコーナーが設けられていたので体験してみたが、サーモフロアは確かにあのひんやりとした感触がないのに驚かされた。価格は従来品と同じという。技術的なことは同社のニュースリリースを見て欲しいが、従来の床材と表面保護層の中に断熱層を入れたことで、床に触れたときに足裏から逃げる熱が従来の床に比べて約25%低減できたという。

 早速、INAXに問い合わせたところ、「もともと戸建てをメインに開発したもので、集合住宅に採用されたという報告は今のところない。また、現段階でシェアがアップしたなどと数値的に示せないが、他社が追随できない画期的な商品と考えている」(広報)という答えが返ってきた。ということは、この「荻窪」はサーモフロアが採用された分譲マンション第1号なのかもしれない。

 物件は、荻窪駅から徒歩3分の全52戸。予定価格は2300万円台(約31平方メートル)からだから、買いやすいマンションだ。ユーザーはもちろん、同業にも見学を薦めたい。今のうちなら、マンションの差別化につながるはずだ。

 関東菱重興産は、RBA野球大会の決勝トーナメント初戦で優勝候補の一角の清水建設と対決する。もし負けたときはこの「荻窪」のマンションの話に切り替え、茂木氏を慰めてあげようと決めた。

(牧田 司記者 9月29日)