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2023/03/22(水) 11:13

健康寿命延伸に効果発揮 旭化成ホームズ シニア向け賃貸「へーベルVillage」

投稿者:  牧田司

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左から旭化成ホームズくらしノベーション研究所所長・河合慎一郎氏、同社取締役兼常務執行役員・大和久裕二氏、大渕氏、同社執行役員兼シニア・中高層事業本部長・田辺弘之氏、同社シニアライフ研究所所長・伊藤香織氏

 旭化成ホームズは3月20日、自立~フレイル期シニア向け賃貸住宅「へーベルVillage」入居者への追跡調査を実施した結果、新サービス「安心・安全・健康長寿応援メソッド」が入居者の健康寿命延伸に効果を発揮していることを確認したと発表した。

 調査は2022年8月~2023年1月、自立~フレイル期の「へーベルVillage」入居者112名を対象に実施。対象者の性別は男性27.7%、女性68.8%、年代は70代20%、80代45%、90代以上22%(平均83.8歳)、世帯構成は単身57%、夫婦35%など。調査の結果、健康寿命延伸につながる健康行動(活動量・食事・交流)を維持・向上した入居者割合は97%に達し、フレイル該当者数が約5%減少したことが分かった。

 行動していなかった状態から行動に移せた入居者の割合では、食事が25%と最も多い結果となったほか、活動量では外出頻度が毎日1回以上と答えた割合が15%増加し58%、食事では調理頻度が毎日2回以上と答えた割合が15%増加65%となっている。

 新サービス「安心・安全・健康長寿応援メソッド」は、東京都健康長寿医療センター研究所の介護予防研究テーマ・高齢者健康増進事業支援室研究部長・大渕修一氏と連携し、2022年4月から導入を開始。設計(安全な暮らしと活動・交流を促す住環境)×相談員(定期的に入居者を見守りイキイキとした暮らしを後押しする人)×しかけ(設備による見守りと交流のきっかけ)の3つで入居者の暮らしを後押しし、入居者自らが健康長寿の3条件(活動量・食事・交流)の行動を増やし、健康長寿を実現することを目指している。

 大渕氏は、「このプロジェクトでヘーベルVillage は新しい行動を育む場所になったと考えています。今回の私たちのプロジェクトでは、支援ツールを使いながら生活相談員がプロチャツカとデクレメンテにより開発された行動変容理論に敏感になることを業務としました」とコメントした。

 「へーベルVillage」は、「へーベルハウス」(自立期)⇒「へーベルVillage」(自立~フレイル期)へとシームレスなサービスを提供するのを目的に2005年から提供を開始。介護スタッフなどが常駐せず食堂を不要とした事業形態。入居者の平均年齢は79歳で、75歳以上の後期高齢者が8割弱を占め、介護保険認定を受けていない人の割合は82%。2023年2月末時点で東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県で136棟1,746戸を運営。2030年度までに5,000戸に拡大する。

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 このような結果をもたらしたのは、ある程度は想定できた。2018年に「ヘーベルVillage杉並井草」を見学したとき、介護を必要としない自立派が約8割と圧倒的に多く、入居前の「持家戸建て・マンション」が約7割に達し、約4割の人が自宅を売却して入居を決めていることなどを聞いていたからだ。

 それにしても、平均年齢が83.8歳でも健康行動を維持・向上した入居者割合が97%に達し、フレイル該当者数が約5%減少したというのは凄い。2030年度までに5,000戸という目標にはずみがつくのではないか。

ニッチからコアへ 旭化成ホームズ シニア向け賃貸「ヘーベルVillage」受注加速(2018/8/24)

 


 

 

 

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