ポラスグループ中央住宅が近く分譲する「ルピアコート大宮ザ・レジデンス」を見学した。駅から徒歩16分とややあるが、幼稚園・保育園、小・中学校、男女共学の大宮高校、区役所・図書館、氷川参道、大小の公園などが徒歩10分圏内にあり、子育てファミリー層をターゲットにしたマンションだ。
物件は、JR・東武線大宮駅から徒歩16分、さいたま市大宮区浅間町2丁目の第二種住居地域に位置する7階建て全51戸。専有面積は55.60~80.45㎡、価格は未定。竣工予定は2024年2月下旬。施工は川口土木建築工業。設計はエイツカ企画設計一級建築士事務所。販売代理は長谷工アーベスト。販売開始は5月の予定。
現地は、大宮駅からタカシマヤなどの商業エリア-氷川参道-低層住宅街を抜けた産業道路に面した住宅街の一角。
建物・住戸プランは全戸南西向きで全11タイプ。主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、ピアキッチン(28戸)、おかえりクローク(23戸)、Low-Eガラス、かくれんBOX、変身クローク、FUTONクローク、アソボタス、まもるんスペースタオル掛け2か所、玄関収納に大型電動アシスト自転車充電器コンセント&下部内倒し窓など。
モデルルームをオープンして2週間で来場者は約180組。すべて満席。同社マンションディビジョン部・西牟田奈津子氏は「新たな商品企画として、ピアキッチン付きでないタイプに下足入れの隣に『おかえりクローク』を設けました。コート、カバンなどを収納できるもので、お客さまにはとても好評です。55㎡の中住戸でも3LDKとして使用できるようにしたのも特徴です。ルピアコートはどんどん進化しています」と語った。
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基本性能・設備仕様レベルは、前回紹介した「ルピアコート和光本町」とほとんど同じで、坪単価も「和光本町」の坪321万円と同じくらいになるのではないか。問題は駅から徒歩16分がどう評価されるかのみだ。
感心した取り組みもあった。パンフレットなどに「しあわせにまじめなレジデンス」と謳っているように、同社オリジナルの設備仕様などを分かりやすく〝見える化〟していることだ。
例えばLow-Eガラス。遮熱性能が高く、冷暖房費は単板ガラスのほぼ半額で済み、複層ガラスと比べても相当の差が出るはずだ。Low-Eガラスを採用している物件はパンフレットなどでその旨を説明はしているが、モデルルームで体感できるようにしているものはごく一部しかない。
同社はどうしているかといえば、体験コーナーを設け、単板ガラスとLow-Eガラスにコールドスプレーをかけて温度差を比較できるようにしていた。西牟田氏に試してもらったら、単板ガラスは12度前後なのに対し、Low-Eガラスは見学した当日の室内温度と同じ18度くらいだった。
何でもないことと捉える人もいるかもしれないが、記者はこのよう真面目な取り組みがじわじわと消費者に浸透していくと考える。同社のマンションの歩留まり率は他社と比べて高いはずだ。今度聞いてみよう。