ポラスグループ中央住宅が分譲中の「ルピアコート和光本町」を見学した。同社のこだわり設備・アイテムをフル装備し、新たな取り組みとして子どもの育ちを支える環境づくり「asobo+(アソボタス)」を採用したのが特徴。予定物件を含め約2,500戸も乱立する大激戦の東武東上線にあって販売は順調に進んでいる。
物件は、東武東上線・東京メトロ有楽町線・副都心線和光市駅から徒歩9分、和光市本町の準住居地域に位置する8階建て41戸。先着順で分譲中の住戸(4戸)の専有面積は56.82~75.96㎡、価格は5,740万〜7,990万円。坪単価は321万円。竣工予定は2023年10月下旬。施工はライト工業。販売代理はアートランド。今年1月から分譲を開始。これまで20戸弱が成約済み。
現地は、川越街道に面した準住居地域。小学校へ徒歩6分、中学校へ徒歩3分に近接しているほか、保育園、各種の子ども教室、大小の公園があるなど、子育て環境が整っているエリアの一角。建物はT字型で、標準階フロアは南向きが5戸、東向きが3戸。最上階は75㎡が2戸。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、ピアキッチン(一部除く)、Low-Eガラスなど。
子育て環境が整っていることに着目し、國學院大學人間開発学部子ども支援学科准教授・青木康太朗氏の指導のもと、「あそびに行きたくなる環境」「好奇心を育む環境」「体を動かしたくなる環境」の3つの視点から、外遊び道具や好奇心・研究心を高めるアイテムなどの仕掛けを施しているのが特徴。階段に世界の国旗、わが国の四季や季節の行事などをデザインを施し、聴診器も用意している。
同社マンションディビジョン部・西牟田奈津子氏は「当社の様々な子育ての取り組みを青木先生に話したところ、意気投合しました。こどもの知的好奇心を刺激し、自然と会話する入口にしたいですね」と話した。
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モデルルーム見学には、入社間もない同社の女性広報担当者が同行されていた。いい機会だと思ったので、西牟田氏にお会いする前に少し話した。「西牟田さんが入社間もないとき、わたしは他社のマンション見学に連れて行ったことがあるんです。後にも先にもそんなことをした人はいません」「和光は初めてですか? どうですか越谷と比べて。まあ、双方ともいい街です。南越谷の一等地でマンションを分譲したらわたしは坪単価320万円と見ますが(半分おべっか)、和光市はもっと高いはずです。西牟田さんに聞いたら分かります」と。
坪単価はその通りとなった。越谷より1万円高かった。わが多摩センターは坪252万円なのに、どうしてこんなに高いのか理解できないが、相場としてはこんなものだろう。
「asobo+(アソボタス)」はいいアイデアだと思う。聴診器の話が出たので、「えっ、お医者さんごっこ? わたしはすっぽんぽんになって、みんなが見守る前で同じ歳の素っ裸の女の子に覆いかぶさったことがあります。同じようなことをするんですか」と聞いたら、もちろんそうではなく、樹木の音を聴くのだそうだ。(樹木に聴診器を当てても絶対に音など聞こえないと思うが…。近くには理化学研究所もあるから聞いてみてほしい)
こんな話はこれまで。これからが本番。西牟田氏から「牧田さんはもう忘れているでしょうから」と改めて同社のこだわりを教えてくれたので、復習のためと読者の皆さんにも伝えるため、一つひとつ紹介する。モデルルーム来場者に説明するには2時間でも足りないという設備・アイテムだ。
①玄関収納に大型電動アシスト自転車充電器コンセント&下部内倒し窓…自転車の充電をできるのはもちろんだが、カビや臭気を発生させない窓付きはとてもいい。今回の物件では全41戸のうち23戸に採用している
②玄関ドアミラー…数年前から採用しているそうだ。ミラーの幅は5cmくらいか。それでも全身が映る。外出時のチェックに女性は重宝するという
③アクンダナ…廊下にブックシェルフを設けることで、子どもが絵本を身近に感じる空間。掲示板付き。キッズデザイン賞・グッドデザイン賞受賞。実用新案取得済み
④ピアキッチン…同社の十八番。今回の物件の半数に採用。バックカウンター・収納、コンセント、ダイニングテーブル付き。そのよさは言うまでもないが、カウンター・収納などをオプションで購入すれば100万円以上かかるはず。キッチンはタッチレス水栓、食洗機、ホーローパネル、パントリー付き。実用新案取得済み
⑤カウンターの高さは950ミリ…「キッチンカウンターは850ミリですが、カウンターの高さを10cm上げても、わたしのように背が低いものでも作業するのに不都合はありません。逆に、カウンター下の収納の高さその分高くすることで、茶碗は4個重ねられます。このような配慮は他社にないはずです」(西牟田氏)。これには絶句
⑥かくれんBOX…ダストボックス3個とレジ袋2つがキッチンシンク下に標準装備。実用新案取得済み
ピアキッチン&かくれんBOX&収納カウンター
⑦壁・巾木の角は丸仕上げ、ドアスコープは子どもも利用できる2か所、とどかない鍵、ソフトクローズ機能付き引き戸(同社の戸建ては開き戸もソフトクローズ機能付き)
⑧浴室おたすけバー…シャンプーなどボトルを吊るすことで、棚のぬめりをなくす
⑨ルーバー付き浴室窓…住戸の半数以上の25戸に採用
⑩浴室ドアタオル掛け2か所…最近は1つもない物件が急増している
⑪トイレ吊戸棚…トイレットペーパー12×12個収納。1か月分だそうで、経産省が備蓄を推奨しているとか
⑫ちょい置きスペース付きペーパーホルダー…最近はよく見かけるが、最初に採用したのは同社のようだ
⑬変身クローク…幅90cm×奥行き110cm確保したクローゼットで、テレワークスペース、収納空間として利用可能
⑭FUTONクローク…幅90cm×奥行き90cmとし、上部に布団が収納できるようにし、奥と手前に収納棚を設けることで収納量を増やす。実用新案取得済み
⑮バルコニー水栓&コンセント
⑯ちょいおきレール・ランドリーニッチ・物干しポール…洗濯機の前にハンガーを掛けられるようにし、洗剤などもさっと取り出せるようにし、洗濯ものは室内干しにするスグレモノ
⑰ひな壇スタンド付き三面鏡…手前と奥で高さを変えた棚を設置することで奥のメイク用品などを取り出しやすくした
⑱まもるんスペース…車の出し入れ時の子どもの事故を防ぐスペースを確保。キッズデザイン賞受賞。実用新案取得済み
以上、18項目もある。記者などは②玄関ドアミラー⑧浴室おたすけバー⑫ちょい置きスペース付きペーパーホルダー⑰ひな壇スタンド付き三面鏡の説明を聞いても訳が分からないが、あると嬉しいものだろう。営業担当者が全部説明するのに2時間では足りないというのもよく分かる。一つひとつは採用しているところはあるが、これほどの仕掛けを施しているデベロッパーなど1社もないはずだ。せいぜいこの18項目のうち半分くらいではないか。ものの数分見ただけでレベルが分かる物件はたくさんある。
西牟田氏は「モデルルームのように住んでほしいというのがわたしたちの基本的スタンス」と語ったように、100万円以上もするヒアキッチンなどを標準装備するから支持される。
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