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2023/11/10(金) 18:18

全戸全居室に無垢材フローリング&ZEH認定 三菱地所レジ「上野毛テラス」

投稿者:  牧田司

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「ザ・パークハウス 上野毛テラス」

 三菱地所レジデンスは11月10日、同社初の全戸に天然無垢フローリングを採用した物件で、ZEH Oriented、低炭素建築物認定を受けた「ザ・パークハウス 上野毛テラス」の建物内モデルルーム見学会を11月18日(土)から開始すると発表した。10日、報道陣向け完成内覧会を行った。

 物件は、東急大井町線上野毛駅から徒歩8分、世田谷区中町4丁目の第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率100%)・第一種住居地域(同60%、同200%)に位置する5階建て全29戸。専有面積は38.70~84.64㎡、価格は未定だが38㎡台で6,000万円台(坪600万円台)、52㎡で8,000万円台(同500万円台)、84㎡で17,000万円台(同600万円台)の予定。販売開始は2024年2月上旬の予定。建物は2023年10月完成済み。引渡予定は2024年5月上旬。施工は木内建設。デザイン監修はスターテック一級建築士事務所。

 現地は、閑静な住宅街の一角。敷地西側に幅員15.62m、南側に幅員6.23mの道路にそれぞれ接道。西側道路を挟んだ対面は公園。建物は内廊下方式を採用、住戸プランは南西向きが20戸、北西向きが9戸。

 全戸に玄関・洗面所・トイレを除く全居室に厚さ15ミリのチーク材天然無垢フローリングを採用しているほか、螺旋階段付きルーフテラス住戸(4戸)を提案しているのが特徴で、主な基本性能・設備仕様は二重床・二重天井、リビング天井高2500ミリ、食洗機、浴室タオル掛け2か所、Low-Eガラス、キッチンバックカウンター・収納、全戸防災倉庫付きなど。

 8月に物件ホームページを開設してからこれまで1,300件超のエントリーがあり、11月18日からの予約制物件案内会は12月まで満席。世田谷区居住者中心だが、目黒区、品川区、大田区や東急線沿線に住む川崎や横浜からの反響もあるという。

 内覧会で同社開発二部開発第三グループ グループマネージャー・布田求氏は、「当社のZEH Oriented認定としては都内で最初に竣工する物件だが、国分寺崖線上に立地する特性を生かし、当社初の全戸無垢材フローリングを採用したほか、螺旋階段付きルーフテラス付き、ワイドスパン、専用庭付きなど自然素材や自然環境の心地よさを感じていただける物件にした」などと商品企画意図について語った。

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モデルルーム

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無垢材フローリング

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ルーフテラス

◇        ◆     ◇

 記者は天然無垢のフローリングを採用したマンションをこれまで何度も見学している。直近では、三菱地所ホームの「KIGOCOCHI(キゴコチ)」ショールームを見学したばかりだし、最近では「サンウッド青山」、少し前では「グランド ミッド タワーズ大宮」があり、40年前にさかのぼると床も袖壁も厚さ20ミリの無垢材を用いた松戸市の賃貸マンションを思い出す。

 思い出といえば、現地に着いたとき既視感を覚えた。既視感ではなかった。現地の対面に建っている三井不動産レジデンシャル「パーク・ハイム上野毛」(71戸)と、近接する日本ランデッィク「上野毛コートハウス」(198戸)は約40年前分譲されたマンションで、見学取材している。惚れ込んだ物件で、当時、圧倒的な人気を呼んだ。現地取材は、過去の記憶を呼び覚ませてくれる楽しみもある。

 今回のマンション見学で、もっとも驚いたのは無垢材フローリングだった。モデルルームに入った途端、歓声を上げた。素晴らしい。この一語に尽きる。木は何度見てもいい。素足で歩きたくなったほどだ。本物の木のよさなど改めて書くまでもない。同社は、お客さまの反応をみながら今後採用するかどうか決めるとしているが、いい反応が得られるはずだ。

 マンション購入検討者にも一言。デベロッパーは、無垢材は傷がつきやすいとか、反りが生じるとか難癖をつけ、なんとか安く仕上げて高く売ろうと姑息な手段をとるところが圧倒的に多いが、そんなデマゴーグに惑わされてはいけない。皆さんがマンションの歴史を変えるかもしれない。そんな可能性を秘めた物件だ。

 記者の希望としては、床は国産材でもいいから、いっそやるなら洗面、トイレなどの水周り、さらには腰壁、巾木に至るまで本物の木を使っていただきたい。

 物のついで。メディアにも一言。昨日は野村不動産グループの記者懇と三菱地所の本社ワークスペース見学会が行われた。両方で100人くらいの記者の方が駆けつけていたはずだ。そして今日。見学者は小生を含めて6人だった。野村・新井社長はなんと話したか。「皆さんは大事なステークホルダー。ご質問もありがたいが、有益な意見交換の場にしたい」と。プレス・リリースをコピペして記事にしていては、いつまでたっても意見など交わせない。

 取材分担・分野を問わず、デベロッパーやハウスメーカーが声を掛けてくれる見学会は最優先して出席すべきだ。そうでないと、そのうちにAIに職を奪われる。小生は自慢などしたくないが、この種の見学会の誘いを断ったことはほとんどない。(きついことを書くからか、声を掛けてくれない会社があるが、これは名誉だと思っている)

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現地(対面の公園から写す)

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