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2024/03/22(金) 18:03

ランドスケープ、基本性能、価格設定に感動 人気当然 横浜公社建て替え「青葉台」

投稿者:  牧田司

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「プロミライズ青葉台」

 横浜市住宅供給公社とURリンケージが参加組合員として事業参画・分譲している築50年の「桜台団地」建て替えマンション「プロミライズ青葉台」を見学した。ランドスケープデザイン、基本性能、価格設定が素晴らしい。これまで見学した建て替えマンションでは最高レベルだと思う。販売総戸数556 戸のうち半数を超える343戸が成約済みというのも納得できる。第3期販売は今夏を予定している。

 物件は、東急田園都市線青葉台駅から徒歩10~14分、横浜市青葉区桜台の第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域に位置する総開発面積約44,635㎡、5~6階建て6棟全761戸(地権者住戸205戸含む)。竣工予定は2025年9月〜2026年5月。設計・監理は松田平田設計。施工は五洋建設。管理は横浜市住宅供給公社。販売代理は長谷工アーベスト、東急リバブル。

 現地は、1967年竣工の「桜台団地」(4階建て全18棟456戸)の建て替え事業で、両社は参加組合員として事業参画。市内の建て替えマンションとしては最大級。昨年4月下旬に物件ホームページを開設し、同7月下旬にモデルルームをオープン後、9月下旬から第1期横浜市民優先枠の登録を開始。これまで2月末現在、問い合わせは4,000件超、モデルルーム来場数は延べ1,180件超。

 供給戸数は385戸(横浜市民優先枠93戸含む)で、2月末で343戸を成約。専有面積は31.50~91.76㎡、販売価格は3,298万~9,298万円。坪単価は290万円。契約者は地元青葉区を中心に横浜市内在住の30代プレファミリー、ファミリー層や東急田園都市線沿居住者、60歳以上のシニアなど。幅広い層から支持されている。都内居住者も2割弱。

 評価ポイントは、①東急田園都市線急行停車駅青葉台駅という都心へのアクセスの良さ②大規模敷地を活用した“自然との一体感”と“充実した共用施設”③将来を見据えたユニバーサルデザインや利便性を叶えた設計や設備④横浜市住宅供給公社とUR リンケージが手掛ける建替え事業という“安心感”-など。

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◇        ◆     ◇

 上段は、物件ホームページと3月8日に公表されたリリースをほぼそのままコピペしたものだ。記者は、単にコピペするだけでは〝か・ち・も・な・い〟と判断し取材を申し込んで実現した。これまで見学した横浜市公社のマンションの質が保たれているのかどうかを確認するのがその目的だ。

 最初に約9分のシアターをみたのだが、記者はシアターを聞き流すことにしている。販促に結びつきそうもない、こけおどしの技巧を凝らしてどうするのだと辟易している(例外は野村不動産他「Tomihisa Cross」だ。「第九」が流れたのには感動したし、商品企画も素晴らしかった)。

 今回はどうかというと、だしぬけに在原業平の「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」の歌が流れた。なかなかの導入だ。テーマは「愛」だった。地域への、建物への、自然への、人々への「愛」を分かりやすく説明されていた。この時点で、どうして人気になっているのかを理解した。質は落ちていないと。「人生は愛」-これが小生のモットーだ。

 ここで「愛」の一つひとつを紹介しないが、比高差20mの高低差を生かしたランドスケープデザインが素晴らしい。敷地の東西軸ほぼ中央に幅24.5m(一部は公道)の「センターウォーク」「シーズンズウォーク」「セントラルガーデン」や共用施設などを配置し、隣接する桜台公園とマンション入り口のバス停を結んでいる。敷地が広いから可能になったのだろうが、設計した松田平田設計はさすがというべきか(同社は東建の諏訪団地の建て替え「Brillia 多摩ニュータウン」も担当している)。

 基本性能・設備仕様では平均72㎡、二重床・二重天井、ディスポーザー、食洗機、Low-Eガラス(廊下側のみ)、浴室タオル掛け2か所、スロップシンク、奥行き2mバルコニーなど。

 これは、他の優れたマンションと変わりはないのだが、嬉しいのは単価設定だ。記者は見学する前、坪単価は300万円を超えても不思議ではないと思いつつ、ひょっとしたら300万円を切るかもしれないと考えていたのだが、290万円と聞いて公社、URの〝良心〟を見た。(敷地に隣接している、駅に近い野村不動産「プラウド青葉台」は坪単価320万円で早期完売したようだが、これはこれで納得)。

 全国の住宅供給公社について。ネットで調べたら全国住宅供給公社等連合会の会員は公社が37団体(他に4法人)とあった。この中で分譲事業を継続して行っているのは横浜公社のみではないか。今後の事業展開について、案内していただいた同公社街づくり事業部街づくり事業課事業推進担当係長・石井浩基氏と同課主事・都出祐司氏に聞いたら「未定」とのことだった。ただ「他の公社と異なり、当公社は賃貸は約700戸しかなく、今後も建て替えを中心に分譲事業を継続して行っていく」とのことだった。

 横浜の建て替えマンションでは、新日鉄都市開発・三菱地所「横濱紅葉坂レジデンス」がいい物件だった。設計は日建ハウジングシステム。

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現地

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桜台公園

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