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2018/06/27(水) 14:35

「キモティー」鉄人大野も感動 トラバース 高いレベルで圧倒 オールミサワと親善試合

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〝俺の魂込めた80キロ速球を打ってみろ!〟 . .佐藤 被安打4の2失点

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〝さぁ、来い!力の差を見せつけてやるぞ〟 . .佐藤 凡飛に終わる

オール ミサワホーム(84) 2-8 トラバース(91)

  1 2 3 4     合 計
オール ミサワホーム 0 0      
トラバース      

  

「最高にキモティー」-オールミサワホーム-トラバースの交流試合が6月26日、新宿・西戸山公園野球場で行われ、元プロが7人出場したトラバースが初回、3番木ノ内(元新潟アルビレックス)と4番梅田(元西武)の連続弾など序盤で大量8点を奪い圧勝。ミサワは先日、7回ノーヒット・ノーランを達成した56歳の鉄人大野が炎上。2回を投げ8失点。大野は、G . .佐藤のお株を奪う「最高に気持ちいい」を連発、「こんなに気持ちのいい打たれ方は大学時代以来。感激した」と汗だくになり喜びを爆発させた。( )内の数字はレーティング。

交流試合は、ミサワホームの法人営業部が企画し、本業で取引があるトラバースが快諾して実現。親善が目的のため、打者10人制とする変則ルールを適用、女性選手のトラバース松本、印南、ミサワホーム東郷が打席に立つなと目まぐるしく選手が交代した。終盤はともかく、トラバースの各選手のけた違いのパワーとパフォーマンスにミサワの新入社員なども感嘆の声を上げた。

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〝よろしくお願いします〟(新宿・西戸山公園野球場で)

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〝お疲れさんでした〟

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元プロと〝ハイポーズ〟(後列左から前川、田面、太平、林崎、梅田、 . .佐藤)

       ◆     ◇

トラバースの先発メンバーは1番右翼・星恵(球歴不明)、2番遊撃・林崎(元西武)、3番中堅・木ノ内(元新潟アルビレックス)、4番捕手・梅田(元西武)、5番左翼・大平(元日ハム)、6番三塁・松本(球歴不明)、7番DH・平野(元JXエネオス)、8番二塁・前川(元西武)、9番一塁・田面(元阪神)、投手は金子(球歴不明)。球歴不明の3人を除き元プロ6人が名を連ねた。

初回、星が四球で出塁すると、続く林崎の「手加減した」当たりが右翼前安打となり、3番木ノ内は「130mは飛んだ」左翼フェンス越え特大3ラン。さらに4番梅田も中堅フェンス越え本塁打を放ち、無死で4点。勢いづくトラバースはその後も攻撃の手を緩めず、大平、平野、田面の長短打で2点を追加し、この回一挙6点。2回には林崎が中堅越え安打を木ノ内が2打席連続弾で還し序盤で試合を決めた。

ミサワは4回、女性選手の東郷が嶋田投手からチーム初安打を放ち反撃。6回には、この回登板したG . .佐藤から嶽(元トラバース)の2塁打をきっかけに大野、山田の長短打で2点を還したがそれまで。

途中から出場した〝不惑〟G . .佐藤は現役時代を彷彿とさせる打席前の儀式をほんのさわりだけだが披露、大振りで観客を魅了したが、不惑目前の寄る年波には勝てないのかセカンドフライに倒れ、投げても「魂を込めた」80キロのストレートは全く通用せず、味方の拙守にも足を引っ張られ被安打4の2失点。〝安全牌〟に成り下がったことを露呈した。

最後は林崎が登板。ほとんどストレートしか投げなかったが、最後の打者を三振に奪った球は威力があった。

前川は、ファウルボールを全力疾走で追いかけ、審判に渡すなど高校球児でもできないような清々しいプレーを披露した。

〇木ノ内 ほら、あそこに見える住友不動産のビルの12階まで飛んだんじゃないの。150mくらい。えっ、(タイセイ・ハウジーに入社した)野呂? 同僚だった。彼はめちゃ足が速い(本塁打は130mくらいか。記者には見えなかった。住友のビルまでは500mはあるか)

〇林崎 次のRBAでは俺が投げる。ストレートだけ? そんなことはない。変化球も全て投げられる

〇G . .佐藤 前川のボール・ボーイは一級品。(次のケイアイスター不動産なら佐藤さんが投げても勝てる)何だと、なめんなよ

●大野 ストレートもツーシームもスライダーもみんな打たれた。こんなに完璧に打たれたのは大学時代以来。とても気持ちがいい

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〝150m飛んだんじゃないか〟木ノ内(後方のビルが住友不動産のビル・マンション)

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〝木ノ内が打たなければまた満塁弾だった〟本塁打を放った梅田を迎えるベンチ

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〝次のRBAに投げるぞ、ケイアイスター不動産さんよ、覚悟せよ〟林崎

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くそボールを空振り三振してすごすごとベンチに帰る前川

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〝キモティー〟鉄人大野

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〝俺は50だぞ〟無難に締めたミサワ星野

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トラバース松本(左)と印南(凡退はしたが並みの選手でないことを証明した)

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〝来い!嶋田〟東郷(グラウンドが硬く軟球の特徴を熟知しているのか、源田並の流し打ちでチーム初安打)

◇      ◆     ◇

 親善試合は西武ファン歴60年の記者を熱狂させた。三重県出身の記者がなぜ西鉄-西武ファンなのか、28年間ほとんど休まずRBA野球の取材を続けてきたのか説明する。

西鉄-中日が日本シリーズで対決したのは1954年(昭和29年)だ。地元の人はもちろん中日ファンばかりで、4歳年上の兄と兄弟仲が悪かった記者は、そのころから敗れた西鉄を好きになったように思う。決定的だったのは、あの〝神様仏様稲尾様〟〝怪童中西〟時代の西鉄黄金期だった。同時にアンチ巨人になった。小学5年生ころか。

 中西氏には「同時はセーフかアウトか」と手紙に書き、サインをもらったこともある。野球専門誌に似顔絵を送ったら掲載され、高価なシャツを貰ったこともある。受信状態が悪いラジオにかじりつき、スコアもつけた。新聞報道より早く打者、投手成績を知った。

 社会人になって経済的に余裕ができたころには、3日遅れの「フクニチ」を購読したこともある。いまは仕事や会食がないときは早く帰り、テレビで応援している。

チームが好きなので個人的な贔屓の選手はいないが、引退した大崎選手はイチロー選手に迫ることを願っていた。いまでもサインボールを大切にしている。

そんな野球ファンの記者が一番心を痛めるのは毎年、ドラフトで新しくプロ入りする選手とほぼ同数の選手が辞めていくことだ。それになりの成績を残し引退する人はともかく、1軍メンバーとして試合に出場することなく解雇される選手のほうが圧倒的に多い。引退後のセカンドキャリアは容易ではないと聞く。東大に入学するより難しい高い技術と能力を持っているプロの選手が、社会でそれを発揮できないのが残念でならない。

なぜ西武がいいか。これは確証がなくやや我田引水的だが、かつてドラフトでプロに入団した全選手の在籍年数を調べたことがある。毎年12球団に入団する選手が7080人で、引退・退団選手がほぼ同数ということは理論的には約10年で入れ替わることになる。その中で、もっとも在籍年数が長いのは西武だ。これは間違いない。そして、いま監督やコーチを務めている人の多さでも西武出身者がもっとも多いはずだ。西武は面倒見のいいチームだと確信する。

. .佐藤、梅田、林崎、前川の各氏にお会いし、プロのすごさを見せていただいた。感謝の言葉以外ない。頂点に上り詰めた佐藤氏はともかく、梅田、林崎、前川氏は〝運〟が悪かった。中村、中島、メヒア、栗山、片岡、浅村、秋山、金子ら走攻守それぞれに突出した力を持っている選手揃いだったのが気の毒。出場機会をなくした。もっとトレードを頻繁に行うべきだ。トラバースで花を咲かせてほしい。RBAで高いパフォーマンスを見せてほしい。

◇      ◆     ◇

試合後、ミサワホーム平尾監督、塩島元監督と新入社員らと高田馬場駅そばの居酒屋で歓談した。新入社員には全国クラスのラグビー選手やサッカー、バスケットの選手もいた。野球に転向するには今しかない。まだ間に合う。

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ミサワホームの応援団

 

 

 

 

 

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