野村不動産が11月下旬に分譲する「プラウド立川マークス」を見学した。立川駅北口から徒歩4分、坪単価は200万円台半ばと安くはないが、同社が参画する駅前再開発エリアにも近接しており、商品企画も優れているマンションだ。
物件は、JR中央線・南武線・青梅線「立川」駅から徒歩4分、または多摩都市モノレール線「立川北」駅から徒歩3分、立川市曙町一丁目に位置する14階建て68戸の規模。専有面積は62.48 ~83.61㎡、価格は未定だが、坪単価は200万円台半ばになる模様。竣工予定は平成27年5月中旬。施工は安藤・間。
現地は、伊勢丹、高島屋などの大型商業施設やホテル、図書館などが集積する商業エリアと、駅前の「第一デパート」跡地などで開発が進む大規模再開発事業エリアに近接した駅近であるのが特徴。再開発事業には、同社が32階建て319戸のマンションを建設するほか、ヤマダ電機などの商業施設、公益施設が入居することになっている。また、来春開業予定の都内初の「IKEA立川」が来春開業するほか、立川駅圏には「ららぽーと(業態想定)」も計画されている。
現地は南側の道路を挟んでビルなどが建っており眺望が優れているとはいえないが、建物の商品企画がいい。内廊下方式で基準階は6戸構成。ワイドスパンと全戸角住戸の多面採光が特徴。バルコニーにはガラス手すりのほか、外からの目線をさえぎり通風にも配慮したアルミルーバーとガラス手すりを組み合わせたオリジナルの手すりなどを採用している。
設備仕様は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、タンクレストイレなどが標準装備。モデルルームは、木目調の格子窓付き多目的ルームの提案がいい。
マンションギャラリー所長・相馬裕太氏は、「北口の曙町は駅南口の柴崎町とともに人気のエリア。モデルルームの出来もいい」と早期完売に自信を見せた。
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今回の見学取材は同社広報の〝お勧め〟マンションで、広報マンによると相馬氏は担当するマンションがことごとく即日完売しており、若手のホープと紹介された。相馬氏とは坪単価350万円で即日完売した昨年分譲の「吉祥寺御殿山HOUSE」でも説明を受けているが、その後「プラウド王子本町」122戸(坪単価275万円)、「プラウド王子本町ディアージュ」37戸(坪単価259万円)も即日完売したのだという。
さて、分譲単価。相馬氏は「現場を100回は歩いた」というが、記者はそれほどでもないが少しは知っている。「第一デパート」はかなり古く、表通りの街並みもかなり古い。モノレールの東側と西側では街並みは異なるので、坪単価は230万~250万円とはじいた。
相馬氏には鎌をかける意味で「坪230万円でしょ」と声をかけたら「もう少し上です」と返された。予想は外れた。
いま、わが街、多摩センターの駅近マンションは坪単価200万円が相場だ。新宿から同じ距離圏の立川に坪50万円もの差をつけられている現実を見せられショックを受けた。多摩市は多摩地域の都市間競争に大きく後れを取っている。