「グレイプスふじみ野」完成予想図
東京建物と東京建物不動産販売は11月16日、埼玉県ふじみ野市で開発を進めている両社のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)第2弾「グレイプスふじみ野」を開業する。開業に先立つ6日、報道陣に公開した。
物件は、東武東上線ふじみ野駅から徒歩14分、埼玉県ふじみ野市南台1丁目に位置する5階建て全86戸(他に訪問介護事務所、居宅介護支援事業所)。専用面積は18.60~50.69㎡(1R~2LDK)、月額賃料は63,000~198,000円、管理費は15,000~20,000円。他にサービス費、食費あり。事業主が東京建物、貸主が東京建物不動産販売、運営受託がやさしい手、建物管理が東京建物アメニティサポート。設計施工は大末建設。
「グレイプス」シリーズとしては22年に開業した「グレイプス浅草」(99戸)に次ぐ第2弾で、医療介護連携による24時間見守り体制、分譲マンション「Brillia」の設備仕様、「アクションフリー型在不在検知システム」と「インターホンによる代理応答システム」との連動、専有部個別設計変更システム、終身建物賃貸借、入居一時金不要などが特徴。
これまで問い合わせ件数は412件、申し込み・契約は39区画。居住地は地元3市が37%、他の埼玉が24%、東京が27%。介護度は自立が16人、要支援が6人、要介護が28人。年齢は平均80歳。40~50㎡の2LDK7区画は申込受付当日に全戸申し込みが入った。
同社グループは今後も4物件で301戸を計画しており、東京都住宅供給公社などからの受託案件も4物件で256戸が進行中。
2人居住を想定したモデルルーム(天蓋付きのベッドには驚かされた。2人居住の需要もあるとのことだった)
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「グレイプス浅草」も見学しているが、進化しているものがいくつかあった。その一つが「見守り体制」だ。「浅草」には入居者が長時間水を使用しないと自動的に異変を察知してフロントと警備会社に自動的に通報する「水量センサー」が設置されていたが、今回は居室内と玄関に設置することで居宅中なのか外出したのか帰宅したのかも把握できる。「見守り時間」を設定することでセンサーが作動しないときは緊急事態が発生したことを告げることができる。
「代理応答システム」もよく考えられていると思った。本人が在宅か就寝中かなどもフロントが対応する。
少しだが食事も試食した。記者は特養や民間の〝日本一おいしい〟ある有料老人ホームの食事も食べたことがあるが、今回のほうが数段おいしいと思った。「センターミール」社の「真空調理法」により従来調理法の問題点を解決したという。これは〝スグレモノ〟だ。1日のカロリーは1,500キロカロリー。
前回も書いた「サービス費」(月額29,400円)について。「安心・安全」「お・も・て・な・し」を金額に換算したらものすごく安いと思った。賃料は一般の賃貸マンションと比較すると割高だが、共用施設が充実しているので単純な比較はできない。
玄関に設置された人感センサー(天井の円形のものと、引き戸の上部にある小さい縦長のもの。居室にも円形のものがついている)
食事メニューの1例
こういった施設に付きものの手すり(手すりは連続してその機能を発揮するもので、防火扉、機械室の扉にはほとんどついていないし、
手すりを利用する入居者もほとんどいない。この規制は矛盾している。緩和すべきだと思う)