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2013/11/22(金) 17:00

積水ハウス 「IAUDアウォード2013」の未来世代部門で金賞を受賞

投稿者:  牧田司

 

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左から中村氏、田中氏

 積水ハウスが11月21日、一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)が主催する「IAUDアウォード2013」の未来世代部門で金賞を受賞した。大賞を受賞したのは本田技術研究所。

 同社が金賞を受賞したのは、2011年から取り組んでいる「ドクターユニバーサルデザイン授業プログラム」。「座学」と「実習」を2時間のパッケージとして小学校へスタッフらが出張して授業を行うもので、座学ではUDを知ると優しくなる、社会に役立つことなどを教え、実習では学内の様々な施設で実証するもの。全体を通じ「知性」「感性」「社会性」「(健康な)身体」を身につけてもらう取り組み。豊中市の小学校で一昨年と昨年の2年間で4回実施した。

 表彰式に参加した同社総合住宅研究所部長・中村孝之氏は、「UDの取り組みはまだユニバーサルデザインの言葉が世の中に知られていないときから行ってきた。最近はUDで通用するようになってきた」と喜びを語った。また、同研究所技術研究室課長・田中眞二氏は「今後は健康、空気環境など研究テーマを広げ、メニューをそろえていく」と話した。

 受章者のIAUDは、ユニヴァーサルデザインの普及と実現を目指す団体で、2003年11月に設立。設立時に総裁を務められた故・寬仁親王は「100%の障害者はいない。100%の健常者もいない。人間は皆、身体(又は精神)のどこかに障害部分を持っており、なおかつ健常なる部分をも合わせ持っている。ユニヴァーサルデザインとは、誰でもが豊かで快適な生活を送るためのものである」(同協議会ホームページ)と述べられている。

◇       ◆     ◇

 記者は20年以上前からユニバーサルデザインを取材してきた。中村氏が語ったように、読者にユニバーサルデザインを伝えるのに難儀した。デベロッパーが取り組みだしたのはこの20年だ。ニチモが企業スローガンに掲げたときはうれしかった。その後、扶桑レクセルが積極的にマンションに採用した。社内で認定制度を設け、設備仕様も一新した。

しかし、最近はほとんどのデベロッパーがパンフレットなどでユニバーサルデザインを謳うようになってはきたが、設備仕様面ではむしろ後退している。

どこよりも早くこの問題に取り組んできた積水ハウスの受賞は当然だ。メーターモジュールの廊下・階段などの採用はどこよりも早かった。他のハウスメーカーやデベロッパーももっと真剣に取り組んでほしい。このままではいつまでたっても差は縮まらない。

◇       ◆     ◇

 住宅関連では、積水ホームテクノの「ユニットバス」が医療福祉部門で金賞を受賞した。浴槽の位置が変えられ、介護者の負担も軽減できるものだ。浴室の寸法が2m×2.5mとややスペースを取るのが難点と言えば難点だと思った。

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約200人が参加した会場

 

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