先週の大京・近鉄不動産「ライオンズ港北ニュータウンローレルコート」の記者発表会で、同業の記者が次のような質問をした。
「地下を含め7階建てのマンションにしては工期が非常に長い。何か理由があるのか」と。
この質問に記者も驚いた。マンションの完成時期はユーザーにとってもっとも重要な要素だが、われわれ記者は全くと言っていいほど気にかけない。一般的なマンションは、階数に基礎工事などの3カ月分を足したのが工期だという認識があるぐらいだ。最初は質問した記者の意図が全然わからなかった。
すぐ配布された資料で確認した。竣工予定は2015年8月24日とあった。記者発表会当日の時点で工期は20カ月ぐらいあるではないか(正確には着工は今年10月だから22カ月)。
この質問に同社商品企画部担当副部長・中山雄生氏は、概ね次のように答えた。「通常はこの程度のマンションなら15カ月ぐらいかもっと早く竣工できるが、工期を長くとることで施工会社も余裕をもって職人を手配できる。工期を長くしてコストがアップしたわけではない。事前の検査もそれだけ十分できる」と。
つまり、22÷15=1.5。通常より1.5倍の工期をかけてもコストアップにならないということは、それだけ職人不足は深刻な状態にあるということだ。このようなケースは今後激増するのではないか。