RBA OFFICIAL
 
2013/12/05(木) 11:24

女性の登用と外国人労働者の採用を 東京建物・佐久間社長が懇親会で語る

投稿者:  牧田司

 東京建物グループは12月3日、恒例のグループ記者懇親会を行い、佐久間一社長は、今後の不動産市場は実体経済が回復するかどうかにかかっており、労働力不足を補うには女性の社会進出の促進、外国人労働力の受け入れなどが必要と語った。また、同社グループとしては環境・省エネ・快適性を盛り込んだサービスの提供を追求していくと述べた。

 佐久間社長はまず不動産市場や経済などについて、「ムードはいいがマンション市場も個人の収入が増えるなど実体経済がきちんと回復することが必要」と語った。

 さらに、生産人口の減少についても触れ、「団塊世代のリタイアによる労働人口減少に対して、生産性をたゆまなく上げていくには、諸外国より劣っている女性の社会進出を促すことが必要だ。また、海外の人を雇用するのが重要だが、介護士の試験で『嚥下』を読ませるような規制を緩和しなければならない。第三の矢と成長戦略がないと安定的な成長はない」と話した。

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 この種の大手デベロッパーの懇親会の場で女性の社会進出や外国人労働者の受け入れについて語ったのは佐久間社長がおそらく初めてだ。記者は佐久間社長が女性の社会進出に触れたのに興味を持った。

 同社こそもっとも女性の登用を図る土壌があると思ったからだ。もともと同社の社風はゆったりとしていて記者は好きなのだが、マンションの販売現場でも女性の視点で企画されているものが少なくない。

 業界を先駆けて防災グッズ・倉庫などを備えたのは、阪神大震災のとき学生だった女性社員・田所照代さんの提案がきっかけだった。その田所さんもメンバーの一人になっている同社の働く女性による商品開発プロジェクト「Bloomoi /ブルーモワ」のプロジェクトリーダー・野口真利子さんはずっと若いときに「気合と根性」で一級建築士の資格を取得している。同社広報担当の鈴木清由里さんは不動産鑑定士だ。

 記者は住宅・不動産業界などの会社約50社が参加しているRBA野球大会を23年間取材しているが、東京建物や東京建物不動産販売はこのところずっと下位に低迷している。ようやくここ2年ぐらいは上昇機運にあるが、このような女性の活躍を見聞すると、全然釣り合わない。この会社は間違いなく「女性上位」にあると思う。

 佐久間社長に「もっと女性を登用すべき」と話したら、佐久間社長は「うちの女性社員の比率は3割ぐらいで管理職は2人しかいないが、将来は楽しみ。鍵は女性を登用する部長クラスの手腕にある」と答えた。

 同社が不動産会社ではまだない「なでしこ銘柄」(住宅会社では積水ハウスが指定されている)や「ダイバーシティ経営企業100選」に選ばれるよう期待したい。

 

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