ナイスが東京都・神奈川県の17カ所で展開する「ナイス住まいの情報館~住まいるCafe~」の一つ、「住まいるCafe鶴見東」を見学した。
「住まいるCafé」は、土地や中古マンション・戸建ての売買仲介にとどまらず、マンション・一戸建て、新築・中古、購入・売却・賃貸、住宅建築・リフォームなどあらゆる住まいに関してワンストップで対応するソリューション型店舗で、2010年から展開しているもの。店舗の外観には「レイヤードブラウン様式」を採用し、木質内装材を取り入れたサロン風の内装に仕上げ、無料でコーヒーを提供するなど気軽に入れるよう工夫を凝らしている。
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記者はアポなしで訪ねたが、スタッフに「どうぞ、どうぞ」と気軽に応じてもらい店舗のつくりなどを見学した。貰ったチラシには中古マンション・戸建ての情報だけでなく、同社グループ以外の物件を含めた新築物件、賃貸物件も紹介されており、エリアの飲食店紹介、イベント情報も盛り込まれていた。
約6畳大のサロンは無料で市民に提供されており、クリスマスツリーづくり教室、陶器キャンドル入れづくり、地震体験車体験会、出張サンタなどのイベントが予定されていた。無料の工具貸し出しサービスも開始していた。
スタッフは「毎日、コーヒーだけを飲みにいらっしゃるのも大歓迎です」と笑った。
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一度は何らかの形で同社と取引した顧客でないとコーヒーだけを飲みに立ち寄るのは難しいと思ったが、CSR活動の一環と考えればこの取り組みは評価できる。さらに進めて生活相談・子育て・税金相談なども可能ではないか。「不動産仲介」のイメージを一変させるはずだ。
かつて同社・平田恒一郎社長が「闇雲に首都圏全域で事業展開するつもりはない。地域のお客さんに評価される地域ナンバーワン企業を目指す」と語ったのを記憶している。本拠のある鶴見を中心に川崎エリアのマンション市場占有率は3割を越えないはずだ。地域の実情、顧客の志向を熟知しているからこそ、70㎡台で4LDKのプランが生まれる。当面は供給を増やしている戸建て事業に注目だ。