「シノン青葉台」
積水ハウスは12月12日、医療・介護事業報告会&「シノン青葉台」見学会を報道陣向けに行った。当日は同社専務取締役執行役員東京支店長兼コーポレート・コミュニケーション部長・平林文明氏ほか執行役員東京シャーメゾン事業本部長・堀内容介氏をはじめ医療・介護事業を担当する関係会社の幹部全員が揃い、同事業にかける意気込みを示した。報道陣も約40人が参加した。
冒頭に挨拶した平林氏は、「医療・介護事業は、皆さん(報道陣)にはあまり認識されていないが、当社は大きな事業として位置づけ全国的にサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を展開している。施設としてではなくあくまでもメーカーとしての住宅を深耕する方針、思いを見ていただきたい」と語った。
同社は2011年11月にサ高住の登録が始まって以降、これまで東京、大阪圏を中心に全国で6,605戸(うち1,669戸が東京)の登録を行っている。主に自立型のアッパーを対象とした「グランドマスト」と、自立から要介護まで幅広い層を対象とした「Cアミーユ」で展開。住戸面積は全国の約7割が25㎡以下であるのに対し同社は25㎡以上を基本とし、施設ではなく住宅の延長として捉え、今後もグループ会社の積和不動産などと連携し、専用部材の開発、ユニバーサルデザインの深化などを進め他社との差別化を図っていく。年間売上高は250~300億円で、地方展開も視野に入れ近い将来1,000億円にする目標。
ラウンジ
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同社のサ高住を見学するのは昨年竣工した「マストライフ古河庭園」以来だが、今回の「シノン青葉台」(74戸)も募集開始2カ月で広い住居を中心に約5割の契約率というからかなり人気になっているようだ。
注目したのは手すりだ。手すりは途切れないから機能が果たせるのだが、実際はほとんどの施設・住宅もそうはなっていない。今回の物件もすべてがつながっているわけではないが、機械室や防火扉、メーターボックスにも手すりがついていた。浴室には6カ所ぐらいについていた。どこよりも早くメーターモジュールを採用し、ユニバーサルデザインに取り組んできた同社だからできることだ。
サ高住は今後も伸長が期待できる。全国に約215万戸もの住宅を建設してきた同社の実績がものをいうのだろう。
物件は、東急田園都市線青葉台駅からバス7分徒歩6分の横浜市青葉区桂台2丁目に位置する3階建て。居室面積は27.28~62.20㎡。健常棟と介護棟に分かれているのが特徴で、将来的には介護棟は有料老人ホームとして利用できるようにしている。
手すり(他社の物件ではこの消火設備の部分の手すりが途切れているものが多い)