ポラスグループの中央住宅マインドスクェア事業部が都内城北エリアで初めて分譲する戸建て「マインドスクェア赤塚」を見学した。商品企画は同社がこれまで埼玉県でたくさん供給してきた物件の延長線上にあるもので、都内のユーザーに特徴をどうアピール出来るかが販売のカギを握っている。
物件は、東京メトロ有楽町線・東京メトロ副都心線赤塚駅から徒歩5分、板橋区赤塚2丁目の建ぺい率60%、容積率200%の第一種中高層住居専用地域に位置する全9棟。土地面積は84.56~94.52㎡、建物面積89.61~105.14㎡、予定価格は5,000万円台~6,000万円台が中心。建物は2×4工法2階建て。建物は一部完成済み。1月18日から分譲を開始する。
現地は、駅前の商店街を抜けた戸建てや中層マンションなどが建ち並ぶ住宅地の一角。小学校へは徒歩3分。前面道路は4m、全9棟のうち敷地延長住宅は4棟。建物外観は南フランスをイメージしたオレンジの瓦屋根、アーチ窓、連窓、石積みの花台・エントランスなどが特徴。南西の角住戸は擬石と石積みのサイディングを採用した尖塔付きの印象的なデザインが施されている。
住戸の商品企画では、全棟が1階天井高2.7mで、吹き抜け付きリビング・ダイニング、畳コーナー付き、書斎付き、1階リビング天井高3m、ワインセラー付き、リビングイン、スキップフロアなどそれぞれ特徴を持たせているのが特徴。食洗機のほか、タッチレス水栓、タッチレススイッチ、オート開閉機能付きトイレ、人大キッチンカウンター・シンクなども標準装備だ。
反響はよく、すでに地元板橋区や練馬区を中心に135件に上っている。
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同社の分譲戸建てはたくさん見学しているので、記者にとって目新しいものはそれほどないが、厳しい建築規制の中で豊かな居住空間を確保した商品企画は刮目に値する。都内のユーザーは驚くものばかりではないか。
その一つは、同社としては「初めて経験する」という厳しい第2種高度地区の建築規制を受けながら、工夫を凝らして同社の特徴にこだわっていることだ。1階リビングの天井高が2.7mというのもその一つだ。
その一方で、1階部分の天井高を十分確保しながら、勾配屋根を逆手にとって2階の主寝室の天井高は最大3.1mにし、子ども部屋もビルトインガレージの上に設置することで最大3.2mの天井高を実現した。斜線制限の厳しい位置に水回り部分を集約する工夫も行なっている。1階リビングの天井高が最高3.0mというものもある。主寝室は1戸を除き最低7畳大以上としている。
同社は今後、都内城東・城北エリアでも積極的に分譲戸建てを分譲する。天井高2.7mが標準の〝ポラスモデル〟は十分戦える商品企画であるのは間違いない。ひとつ注文を付けるとすれば、建物の完成予想図だ。質感が表現できていない。