野村不動産が2月下旬から3月上旬に分譲する「プラウドシティ仙川」を見学した。バルコニー前面に低層住宅街が広がる高台立地で、アッパーミドル層に人気を呼びそうだ。
物件は、京王線仙川駅から徒歩7分、またはつつじヶ丘駅から徒歩10分、調布市仙川町2丁目に位置する敷地面積約10,000㎡の9階建て(建築基準法上は地上8階建・地下1階建)275戸の規模。専有面積は70.12~88.31㎡、価格は未定だが坪単価は260~270万円になる模様。竣工予定は平成27年4月中旬。施工は長谷工コーポレーション。
現地は榮太樓飴の工場があったため用途地域は準工地域だが、準工に指定されているのはこの敷地のみで、全住戸の約7割を占める南西向き住戸の前面は第一種低層住居専用地域。敷地南側はキユーピーの本社・研究所・見学施設からなる「仙川キューポート」。
設備仕様は、キッチンカウンターが御影石、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナなどが標準装備。玄関収納は高級感がある「ラクモア・シューズボックス」。ドアは四方が額縁のようになっている四方框ドアが採用されている。
昨年末から予約制でモデルルームが公開されており、これまで400件以上の来場があり、予約はほとんど満席。第1期分譲は150戸くらいになりそうだ。
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仙川をご存じない方には分かってもらえないかもしれないが、長く京王線に住む記者は調布や府中に劣らないいい街だと思う。この20年で街は一変した。安藤忠雄マンションが坪300万円になるのも納得できる。おしゃれな店もたくさんできた。
坪単価260万円~270万円というのは決して安くないが、アッパーミドルの子育てファミリーにはいいマンションだ。「桜上水」には同社も売主になっている「桜上水ガーデンズ」があるが、どちらを選ぶか悩ましい。桜上水は急行停車駅で、仙川は各駅なので単価差にして50万円以上の差はある。
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これまでもことあるごとに書いてきたことだが、行政に一言。建築物の高さ規制についてだ。ここも高さ規制は25mに抑えられている。百歩譲って高さ規制を可としよう。しかし、どうして合理的な理由のない5m刻みなのか。一般的にマンションの階高は3mだ。規制をかけるなら3の倍数、18m-21m-24m-27mとすべきだし、居住性の高いものを誘導するなら3.1mとか3.2m刻みにするべきだ。
規制を緩めれば地価をあげる要因にはなるが、その分、戸数を増やすことで分譲価格を下げることもできるし居住性の高いマンションも建てられる。ぜひとも絶対高さ規制は根本的に見直してほしい。今回のマンションが建基法では地上8階建て、地下1階建てとなっているのもこの規制のためだ。リビングの天井高は2450ミリとなっているのももちろん規制のせいだ。