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2014/03/10(月) 13:54

「エコボイド」「ソラテラス」が圧巻 三井不動産レジ「パークタワー東雲」完成

投稿者:  牧田司

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「パークタワー東雲」完成予想図

 三井不動産レジデンシャルは3月7日、江東区東雲の大規模タワーマンション「パークタワー東雲」が竣工したのに伴い、報道陣向けに竣工見学会を行った。タワーマンションではほとんど前例がないと思われる躯体に「エコボイド」「ソラテラス」を設置し、上昇気流によって心地よい空気の流れを生み出す工夫を施した物件で、その良さを目の当たりにした。

 詳細は、別掲の記事を参照していただきたいが、震災後の逆風をもろともせず早期完売したマンションだ。第1期の販売開始は2012年9月。それから第4期の2013年10月までわずか1年2か月で全585戸を完売した。価格は2,978万~6,960万円(最多価格帯4,500万円)、坪単価は224万円。

 東雲エリアでは、第一弾の三菱地所レジデンス「Wコンフォート」が超割安単価だったことも手伝って記録的な売れ行きを見せたが、その他の物件は完成後も残っていたのではないか。近接するマンションなどは完成後1年以上経過しているが完売になっていない。「豊洲」より単価は安いが、生活利便施設やアクセスの差が売れ行きに出ている。

 このマンションも、先行する野村不動産の後で、震災による逆風も吹き荒れていたときに分譲開始された。普通だったら苦戦はまぬかれないところだが、商品企画が図抜けていた。「エコボイド」「ソラテラス」は業界の常識を破るものだった。隣接する「キャナルコート」には山本理顕氏、隈研吾氏、伊東豊雄氏など錚々たるメンバーが企画に参画した「ボイド」付きの賃貸があるが、タワーマンションでは初の試みだろうと思う。

 実際にこの「エコボイド」も「ソラテラス」も体験したが、キャッチボール、バスケットボール、駆けっこ、体操、ドッグレース(ラン)が建物内のオープンスペースでできるなんて信じられない。(管理規約でスポーツは禁止されるようだが)

 免震工法を採用したのは最初からそのようにしていたもので、震災によって変更したのではない。長期優良住宅認定、都の「マンション環境性能評価」制度で満点の星15個も獲得しており、最高レベルのマンションを体験した。1階の茶室は、女性記者から「ここに和服を着て入る勇気がない」という声も聞かれた。なるほど衆人〝監視〟ではそうかもしれない。ただ、同社はなかなか考えている。ボイドに面した廊下手すりの高さは一般的な1110ミリではなく、1350ミリにして眺めるときの恐怖感を軽減しているという。つまり、上からは誰が茶室に入ったかは、背の高い人しか見えないということだ。

 もう一つ、なるほどと思ったのはボイドに面した壁面はセラミックコーティングを施しており、反射によって下層階も明るくなる工夫を行っている。

05_3階 風光庵(茶室)外観.jpg
茶室

◇       ◆     ◇

 取材の帰り際に「シガーバー(喫煙所)」が1階エントランス部分にあることに気が付き利用した。大規模だから設置したのだろうが、喫煙者にはうれしいスペースだ。関係者にそのことを話したら、このシガーバーの設置を提案したのは、見学会で商品企画について説明した同社都市開発部開発室・永田愛理氏だった。

 記者は女性だから男性だからと差別する気は全然ないが(知らず知らずのうちに色眼鏡で見ているのだろうが)、おそらく同社も男性優位の社会が形成されているはずだ。嫌煙ムードが蔓延・充満する中で、永田氏が堂々と提案できるのは、いかに顧客満足に応えるかを最優先しているからだろうと思った。本来、商品企画に女も男もない。家事労働について疎い男性に問題があるのだ。

 永田氏としばし歓談して気分よく帰ったが、そのあとの積水ハウスの決算発表会で今年2月に設置されたばかりの「ダイバーシティ推進室」室長・伊藤みどり氏とも話ができた。とてもハイな気分になった。

11_18階 ソラプラザ_ヘルス.jpg  12_24階 ソラプラザギャラリー.jpg
ソラプラザヘルス(左)とソラプラザギャラリー

13_28階 スカイドッグラン.jpg  16_41階 ソラプラザビュー.jpg
ソラプラザヒーリング(左)とソラプラザビュー

三井不レジ「パークタワー東雲」 見どころ多い「レジデンシャルスマート」(2012/10/24)

 

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