アキュラホームとグループ会社のオカザキホームは4月1日、合同の入社式を行い、アキュラホーム・宮沢俊哉社長は「夢をもって大いに経験を積み、道を極めてほしい」と訓示した。
今年度の新卒新入社員は、アキュラホーム51名、オカザキホーム4名の合計55名(男性31名、女性24名)。
宮沢社長は入社式で、「今年度は、アキュラグループにおいて史上最も多い1 万3 千人以上のエントリーがありました。数ある企業の中から慎重に検討し、当社を選んでいただいたことを心より感謝いたします」「皆さんには、ぜひ夢を持ち、それを目指していただきたいと思います。どんなに小さなことでも構いません。それを目指しながら、これから自分に合うことを徐々に見つけていってください。アキュラホームは皆さんに夢を持つ場、実現できる場を提供していきます」「失敗を恐れず様々なことに挑戦し、大いに経験を積んで道を極めてほしい」などと呼びかけた。
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同社は2006年から入社式で〝カンナ社長〟の異名を持つ宮沢社長が直々にカンナがけを行うことが恒例となっている。宮沢社長が手本を示し、新入社員全員がカンナかけを体験した。
「そうじゃないんだよ。そう、そう。それでいいんだよ」社長のうれしそうな声が聞こえそうだ。
新入社員には宮沢社長手づくりの辞令が手渡された。辞令の寸法はB4。カンナで削ってできたヒノキの削り華(かんなくず)を和紙に接着させたもので、人の個性と同じように、一枚一枚柾目が異なるものだという。55人分の辞令をつくるために社長は1日3時間、10日間費やしたという。1人当たり32分だ。社長室で黙々制作に励んだのだろうか。
記者は、宮沢社長のカンナかけを見せてもらったことがある。さすが元大工。シュルシュルと香しい薄絹のような削り華がしなやかに舞いながらカンナ口から紡ぎだされてきた。
そんな宮沢社長でも、ミクロンの技を競い合うカンナかけの全国大会では入賞すらできないそうだ。いま大工さんは現場でカンナを使うことはあるのだろうか。