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2014/04/18(金) 16:17

敷地の難点を逆手に取る手法ヒット コスモスイニシア「ザ・ロアハウス杉並高井戸」

投稿者:  牧田司

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ホームデコレーション コーディネート例

 コスモスイニシアは4月17日、同社のタウンハウスシリーズ「ザ・ロアハウス」の4棟目となる「ザ・ロアハウス杉並高井戸」(13戸)の竣工見学会を関係者向けに行った。第一種低層住居専用地域の旗竿状敷地の難点を逆手に取り、メゾネット、トリブレットなど戸建て感覚の要素を取り込み、エレベータ、共用施設、駐車場などを設置しないことで価格圧縮を図っているのが特徴で、圧倒的な価格の安さで残り2戸と好調な売れ行きを見せている。

 物件は、京王井の頭線高井戸駅から徒歩9分、杉並区高井戸西三丁目に位置する敷地面積約643㎡、延べ床面積約968㎡の地下1階地上2階建て全13戸。専有面積は69.00〜90.20㎡、価格は4,298万〜5,878万円。坪単価は223万円。竣工は平成26年3月。事業主は同社のほか明豊エンタープライズ。

 現地は戸建てや低層集合住宅が立ち並ぶ一角。前面道路の幅員は約5.4m、敷地延長部分は間口約3m、長さ約20mの典型的な旗竿状敷地。従前は駐車場で、車の出入りにも困っていたという敷地だ。

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ファミリーメゾネット リビング

◇       ◆     ◇

  プランが多彩だ。地下と1階のメゾネットのほか、その上階は70㎡台の3LDKとし、北側の斜線制限がある部分は地階と1階と2階のトリプレット(90㎡)にするなどの工夫を行っている。

 地階と1階のメゾネットタイプの階段は木製。コンクリと木を混交させる施工が難しいが、木の温かみを演出するためにこだわったという。2階のフラットタイプの床は突板仕様。

 このほか、屋上やバルコニーの緑化・演出を手掛ける東邦レオによる屋上テラスのスタイリングサービス「スカイテラスコーディネート」も提供している。

 今回、新たなサービス「ホームデコレーション」を導入したのも特徴だ。好みのレイアウト、クロス、小物などについて専門のインテリアデザイナーがコーディネートを提案。一定の額までは販売価格にリフォーム費用として含まれている。

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床は突板、階段は木製

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 同社の「ザ・ロアハウス」は、こうした人気の高い住宅地の第一種低層住居専用地域で、敷地形状に難点があるのが共通点。一般的にはデベロッパーがマンションや戸建ての商品化をためらう土地だ。

 同社は、逆にそこに着目した。同業他社との競合もないことから用地費を低く抑えられるうえ、エレベータ、共用施設、駐車場などを設けないことでレンタブル比を高めることで、相場よりかなり低い価格で分譲できるメリットがある。販売経費を削減するため販売事務所も設置していない。今回の物件も、仮に一定規模以上の低層マンションが建つとすれば、間違いなく坪単価は300万円台の半ばはするエリアだ。3割くらい安いのではないかと思われる。

 同社担当者によると、同じようなタウンハウスをスチールハウスで展開するリムテラスや、低層メゾネットを展開するオープンハウスともほとんど競合しないという。

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敷地延長部分は自然石を敷き詰め邸宅のアプローチ仕立て

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屋上テラス

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外観

 

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