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2014/04/29(火) 17:34

越谷レイクタウンで見た雑草すら生えない建売住宅の一群

投稿者:  牧田司

積水、ダイワ、ポラスなどと対照的な驚愕の戸建て

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本来あるべき戸建て分譲の街並み(左がハウスメーカーの停止条件付き戸建て、右がポラスの分譲戸建ての住宅は北道路だが、隣接する住宅が美しいことから、南道路の住宅より人気が高かったそうだ)

 以下の記事は、先に書いた創建の「感謝のつどい」と、改めて書く越谷レイクタウンにある同社やポラスの記事と一緒に読んでいただきたい。

 創建が「感謝のつどい」を開いた前日、2時間かけて越谷レイクタウンの戸建てを見学した。

 越谷レイクタウンはUR都市機構が開発主体となり、平成22年に街開きした約225.6haの区画整理団地だ。駅前には国内最大級のイオンレイクタウンやマンション、一戸建てなどが建設されており、まだまだ開発途上だ。

 一戸建ては、駅前に大和ハウスが開発した見事な団地があり、積水ハウス、ミサワホーム、ポラスなどの戸建てもゆったりとした敷地にみどりをふんだんに配したのが特徴だ。創建は外断熱で大手に対抗していた。

 これらの一戸建てと明らかに異なる対照的な街区があった。単調な建物が連たんし、庭・エントランスには樹木は1本も見当たらないばかりか、敷地は全てコンクリートで固められていた。雑草すら生えていなかった。

 記者は数年前から、いわゆるパワービルダーの建売住宅は見ないことにしている。見る価値がないからだし、見ると劣悪な建物に腹が立つからだ。この日見た建物は想像を絶するものだった。まるで地面の下には観てはならないものが隠されているような風情だった。

 住宅の質を左右するのはもちろん敷地の広さやデザインだが、樹木などみどりも大きな役割を果す。それが1本もないとはどういうことか。怒りがこみ上げた。どうしてこうなったか、どうすべきか書かざるを得ない。

 まずUR都市機構に提言したい。土地をその建売り会社に卸したのはURだ。このエリアには地区計画の網が敷かれており、その街区は「良好な低層住宅の環境を保全する」地域に指定されている。1区画150㎡以上とか、建物の壁面後退、色彩、生け垣や柵の形状などがこと細かに定められている。どういうわけか、緑化率には規定がない。緑がまったくない一戸建ての街がどうして良好な低層住宅地を形成するのか、URは答えるべきだ。緑化率を40%とは言わない。せめて30%は確保するようデベロッパーに求めるべきだ。

 越谷市には注文をつけたい。地域住民とともに地区計画を改正し、是非とも緑化率の規定を盛り込むべきだ。悪貨は良貨を駆逐する。たとえ少ない街区でも街全体の価値の低下を招き、固定資産税も減り、やがては空き家となり頭痛の種になる。

 この建売り会社には苦情を申し立てる。大手と対抗するためには価格の安さを前面に打ち出さざるを得ないのは理解できる。しかし、良質住宅を供給して地域に貢献するのがデベロッパーの役割ではないか。地面の下では芽を出せない雑草が怒りで煮えくり返っているはずだ。もう一度、原点に戻って建売り会社とは何かを考えてほしい。

 ユーザーには注意を喚起する。こんな建売りを買ってはいけない。買ったその日から価値は半減する。安もの買いの銭失いだ。売りに出したときは二束三文に買い叩かれる。自分の家だけが評価されるのではない。街としての価値が評価されることを肝に銘ずべきだ。資金が不足するのだったら10年間、飲まず食わずの辛抱をして頭金を蓄えることだ。1,000万円も貯めれば、大手の住宅が買えるはずだ。

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越谷レイクタウンの空き地で摘んだ雑草(ポピー、タンポポ、ハナニラ、ハルジオン、アカツメグサ、シロツメグサ、ジシバリ、チガヤ)

創建 首都圏進出10年 初の「心伝える 感謝のつどい」約960名が参加(2014/4/29)

 

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