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2014/05/15(木) 00:00

旭化成ホームズ2年ぶり12度目の総合V 木下が決勝打

投稿者:  牧田司

今野投手あわやノーヒット・ノーランあと一人で交代

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山本監督を胴上げする旭化成ホームズナイン

  1 2 3 4   合 計
ケンコーポレーション  
旭化成ホームズ  

 

ケンコーポ 6度目の正直ならず 小笠原の力投報われず

 旭化成ホームズが2年ぶり12度目の総合優勝-第25回RBA野球大会総合優勝戦、ケンコーポレーション-旭化成ホームズが5月14日、東京ドームで行われ、旭化成が2-0でケンコーポを倒し2年ぶり12度目の優勝を飾った。木下が5回、1死満塁から決勝2点打を放った。今野投手は7回3分の2をノーヒット・ノーランに抑えたが、あと一人で降板。最後は期待の新戦力・篠永投手が三振に抑えた。これまで両チームの総合優勝戦は5度ありいずれも旭化成が勝利しているが、今回も旭化成が勝利し6連勝。山本監督は就任1年目で優勝監督に輝いた。

 ケンコーポ小笠原投手は力で強打の旭化成打線を抑えたが、5回は連続四球から失点したのが悔やまれる。打線も凡打の山を築いた。

 ケンコーポ小笠原、旭化成・今野の投手戦のまま0-0で迎えた5回裏、旭化成はこの回先頭の5番大久保と続く久保田が連続四球を選び、7番佐藤の犠打安打で無死満塁と攻め立て、8番津久井は浅い左翼飛で倒れた1死満塁から9番木下が前進守備の二遊間を抜ける安打を放ち2点をもぎ取った。放った安打はこの回の2安打を含め4安打のみだったが、ワンチャンスをものにした。

 今野投手は初回、2三振を奪うなど絶好の立ち上がりを見せると抜群のコントロールで相手打線を翻弄。3回と5回の味方の失策と8回の死球による走者を許したのみで7回3分の2を完璧に抑えた。球数は85球のみで、奪った三振は7個。あと一人で登板した篠永は最後の打者を三振に切って取った。

 ケンコーポは小笠原の力投に応えられず完敗。得点圏に走者を進めたのは2度のみで、今野-篠永にノーヒット・ノーランに抑えられた。

 小笠原投手は初回、変化球の制球に苦しみ先頭打者の北寒寺に四球を与えたが、後続を断ってから波に乗り、力勝負のストレートで4回まで1安打に抑えた。しかし、5回に与えた2四球が命取りになった。1点もやれない重圧がコントロールの乱れになったか。小笠原の球数は97球。

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旭化成ホームズ木下

○山本監督 言うことなし。多くの選手を出すことができた。あと一人の場面で篠永を投げさせるのは最初から決めていた

○今野投手 今日は調子がよかった。捕手のリードもよかった。ほとんど狙い通りに投げられた。9回完投するつもりで臨んだ

○篠永 今野さんには申し訳なかったが、おいしいところで出させてもらった。最後に投げさせると監督から指示は受けていました

○木下 みんなが作ってくれたチャンス。あそこで取れなければ流れ的にきつかったので、打ててよかった

○北寒寺 あれは僕のエラー(後述する2回の守りについて)

○大久保 僕の四球がきっかけで得点できた。小笠原さんが意識してくれたお陰(2年前、小笠原から特大の3塁打を放っている)

○平山 今野さん? 僕だったら打てる(2番手投手も出番なし。練習では鋭い変化球を投げていた)

●田辺監督 完敗。今野投手にやられましたね。守りはよかった。打てなさすぎ

●小笠原 今野さんの投球術を学ばないといけない

●小田 スライダー狙いでその通りの球だったが打ち損じ

●笠&奥さん あれは内野安打でしょ。北寒寺さんの守備が深かった(内野安打か失策か微妙な当たり)

●金子 バント失敗に併殺打。最悪。最初の打席は全部スライダー。今野さんは出し入れがうまい(巧打者も今野に脱帽)

●矢澤 ダメでしたね

笠の当たりは内野安打か失策か

 今野のノーヒット・ノーランを消した? 

山本監督采配は是か非か

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旭化成ホームズ勝利の瞬間(中央は今野投手)

 ヒットかエラーか、あと一人でノーヒット・ノーラン投手を降板させるのは是か非か、記者にとってこれほど悩ましい試合は過去に経験がない。

 まず、ヒットかエラーか。2回のケンコーポの攻撃。1死から7番笠が三遊間深い当たりのショートゴロ。ここで守備はプロ級の旭化成・北寒寺がファンブル、すばやく1塁に投げたが笠の足が速くセーフ。記者は失策と判断したが、RBAの並みの遊撃手なら間違いなく内野安打だろうとも思った。旭化成のベンチはエラー。ケンコーポは内野安打と記録した。

 そこで北寒寺のファンでもあり笠ファンでもある「俺がルールブック」の記者は、今野には申し訳ないが、この時点で内野安打と記録した。記者はまた今野ファンでもあるのだが、安打の1本や2本は許すだろうし、今野も許してくれるだろうと考えた。

 しかし、今野は絶好調。素晴らしいピッチングで7回まで全然安打を許さなかった。8回で試合終了と告げられたとき、今野がそのまま8回を抑えたら笠の安打を失策にしようと考えた。プロの公式記録員だってたまには記録を訂正する。今野は8回の先頭打者・大原に死球を与えた。次打者・金子は右翼前にポトリと落ちる安打に思えたが、大原は走れず2塁封殺。金子は右翼ゴロに。金子の代走・村上は盗塁に成功したが、続く笠は三振で2死。

 記者は、25年のRBA野球の歴史の中で初のノーヒット・ノーラン試合(完全試合は1試合ある)になるものと確信した。

 ところがだ。山本監督は何を思ったのか、今野を降板させたではないか。今野が怪我をしたわけではない。DHを解き、今野を1塁の守備に付かせた。記者は2007年の日本シリーズの第5戦、中日の山井投手があと1回で完全試合という場面で、落合監督が岩瀬投手に交代したのを思い出した。当時、プロの専門家の間でも賛否両論が飛び交った。非情采配だ、いや勝負にこだわるのなら当然だとかいう意見が相半ばした。

 まさか、山本監督はRBAでも物議を醸す演出をやろうとしたわけではないだろうが、この采配には唖然とした。最終回2死から大逆転の試合などいくらでもある。ここで一度も登板したことがない投手を送り出すなど常識では考えられない勝負に山本監督は出た。監督と選手間の信頼関係がなければできない決断だ。

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旭化成ホームズ応援席

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ケンコーポ応援席(なぜか、どこがいいのか、女性の矢澤ファンは20人くらいいた)

【お断り】 さすがに記者も歳。今日(15日)の仕事に支障をきたしそうですので、以後の記事は15~16日に配信します(5月15日3時) 

 

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