野村不動産の第一次取得層向けのマンションブランド〝オハナ〟の11番目の物件「オハナ八王子オークコート」を見学した。JR八王子駅から徒歩10分の全346戸で、坪単価は147万円。5月16日に第1期として130戸を分譲、上々のスタートを切った。
物件は、中央線八王子駅から徒歩10分、八王子市子安町1丁目に位置する14階建て全346戸。専有面積は65.84~83.83㎡、第1期2次(戸数未定)の価格は2,600万円台~3,900万円台(最多価格帯3,200万円台)、坪単価は147万円。竣工予定は平成27年7月中旬。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は野村不動産アーバンネット、長谷工アーベスト。
現地は、大手企業のオフィスビル跡地。既存樹のケヤキやサクラなども残している。隣接してフージャースアベニューが分譲戸建てを建設中。
建物は東南向きと南西向きのT字型で、間口5800ミリ、6000ミリ、6150ミリ、6300ミリ、6450ミリのファミリー向けが中心。設備仕様などはこれまで分譲してきた〝オハナ〟とほとんど同じ。
販売担当者は、「第1期終了後も1週間で来場者は約40組。コンスタントに集客できている。3,000万円前後の価格が評価されている」と話している。
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この物件の情報は以前から聞いていたが、いったい価格がいくらになるのか注目していた。建築費の上昇で〝オハナ〟は供給できなくなるのではとも思っていた。その疑問を5月15日に行われた不動産協会の総会後に行われた懇親会で、同社中井加明三社長にぶつけてみた。中井社長は「そんなことはない。エリアにおける割安感は必ず出る。今後2年間は、いやずっと大丈夫」と話し、この「八王子」は「坪単価150万円を切る。これはいい」と自信満々だった。
確かに坪150万円切るのは安いと思った。近隣物件と比べると設備仕様は異なるだろうが、単なる単価比較からすれば2割近く安い。これから新規に供給される物件はどんどん価格が上がってくるだろうから、間違いなく割安感がある。
〝オハナ〟だからゲストルームなどはなく、設備仕様は〝プラウド〟より劣るが、かといって劣悪ではない。植栽計画もしっかり行っている。水準以上のマンションだと思う。このレベルのマンションが供給できるというのであれば、〝オハナ〟は健在だ。
ただ、坪150万円という単価は住戸面積20坪として3,000万円だ。第1次取得層向けの取得限界に近い。この150万円を上回ってくるようだとどうかという懸念もある。
〝オハナ〟はこれから分譲する「鶴間」(307戸)を含め12物件、戸数は2,726戸となる。これまで供給されたものは一部を除き竣工前に完売となっている。