「ライオンズタワー柏」完成予想図
大京は5月30日、柏駅東口の再開発タワーマンション「ライオンズタワー柏」の第1期分譲を6月14日から登録開始すると発表した。駅から徒歩3分の商・公・住の免震複合物件で、施工は竹中工務店。坪単価は230万円だが、子育てファミリーから高齢者まで各層の支持を集めており、圧倒的な人気を呼びそうだ。
物件は、JR柏駅から徒歩3分、柏市柏1丁目に位置する27階建て全265戸(非分譲住戸26戸含む)。専有面積は40.05~90.64㎡、価格は2,700万円台~7,800万円台、坪単価は230万円。竣工予定は平成28年4月28日。設計・施工は竹中工務店。
現地は、柏駅東口の繁華街の中心地。再開発タワーマンションとしては大和ハウスが6年前に分譲した29階建て190戸のタワーマンションに次いで2棟目。地権者は23名。構想から25年のプロジェクトで、同社は平成23年8月の事業コンペで当選、参加組合員として開発を進めてきた。容積率は400%から600%の緩和措置を受けている。
建物は中間層免震工法を採用。斜めスラブにすることで遮音性能を高め、すっきりとした居住空間を実現した。基壇部はアルミプレート、コンクリートなどから構成し、中間層はベージュとガラス、上層部は白の縦マリオンと水平ラインを強調した3層構成のデザイン。1~2階が商業施設、3階が公共施設、住居は4階以上。
発表会に臨んだ同社執行役員本店長・世利幸仁氏は、「当社の再開発案件としては27件目だが、創業50周年の年でもあり、記念の物件でもある。竹中さんとは『エルザタワー』など久々のお付きあいだが、竹中さんは免震実績ではナンバー1。もっとも優れていると思っている」と語った。
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千葉市を上回る千葉県でもっとも住宅地として人気が高い柏駅近のこのマンションがいったいいくらの単価になるのかずっと注目していた。230万円というのはどんぴしゃりだった。240万円でも売れるかもしれないが、建築費が上昇しているからと言って安易にあげるべきではない。低めに抑えることこそが、同社が掲げる〝顧客第一主義〟だ。10万円分はお客さんへの還元だ。
価格設定がリーズナブルだからこそユーザーに支持される。これまで来場者は約360件だが、年代ではもっとも多い30歳代の28%についで60歳代が22%に達しているのもよく理解できる。柏市はポテンシャルの高い地域だ。周辺の一戸建てに住んでいる人が子供世帯に譲ったり、あるいは買い増ししたりするケースが多いと見た。
同社は第1期として80~90戸を予定しているようだが、価格が高い上層階には購入希望がほとんど入っており、即日完売の可能性もあるとみた。ネックは、どこの商業地でもそうだが周辺の商業施設がかなりうるさく汚いことだ。
デザインでは基壇部の緑をモチーフにしたアルミのプレートが気に入った。設備仕様は普通だ。