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2014/06/30(月) 00:00

ポラス 26年3月期決算 売上高は4期連続過去最高を更新

投稿者:  牧田司

 ポラスグループは6月30日、平成26年3月期の決算発表・説明会を行なった。連結決算は売上高1,734億円(前期比13.2%増)、営業利益110億円(同0.6%増)、経常利益114億円(同3.0%増)、当期純利益25億円(同2.0%減)となり、4期連続で売上高を更新、経常利益も4期連続して100億円を突破した。

 セグメント別では、契約棟数は主力の分譲住宅が2,205棟(同4.5%増)、注文住宅が851棟(同8.1%増)と、トータルで3,056棟と初めて3,000棟を超えた。

 プレカットも好調で、消費増税前の駆け込み需要に対応して外販受注、売上、加工棟数は全て過去最高を記録。4工場体制となり加工能力が拡大したことで、初めて構造材加工が年間100万坪を突破した。リフォームも83億円で前期比25.3%の増加。

 連結会社26社全体の売上高は2,349億円(同12.8%増)。

 平成27年3月期の連結業績予想は売上高1,850億円(同6.6%増)、経常利益は140億円(同22.7%増)。

 ポラスグループ・中内晃次郎代表は、売上げを4期連続で更新したことについて、「消費増税の駆け込み需要もあったが、分譲住宅は街づくりやデザイン性が評価された。新規出店エリアも業績向上に寄与した。今季は消費増税の反動で4~6月は反響も契約もやや落ち込んでいるが、やがて回復するとみている。分譲は棟数にはそれほどこだわらない。いい商品を供給して結果が伴えばいい」と語った。

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 記者の取材フィールドである分譲戸建てについて中央住宅社長・品川典久氏は「契約棟数も売り上げも過去最高となった。今期契約棟数は2,450棟を目指す」とし、新規出店した船橋・津田沼エリアでは前々期126棟から前期139棟となり、今期は4~6月ですでに50棟を契約、東武東上線・西武線エリアでは前々期13棟から前期28棟になり、4~6月で24棟を契約、今後100棟くらい供給すると話した。大宮を中心とする京浜東北線は前期607棟契約で、今期はすでに143棟を契、同社の地盤である東武スカイツリーラインと肩を並べるくらいに伸びているとした。

 当欄でも紹介した「蔵のある街」は予定していたコーポラティブ方式は希望者が少なく、分譲戸建てとして供給することに変更したと話した。「蔵」を残したうえで、所有・権利関係をどうするかを決定して戸建てを分譲するという。

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 同社の決算説明会で毎回思うことだが、同社が商圏とする埼玉県・千葉県・東京城東エリア36行政区の着工動向、人口動向、販売動向などをほぼ完璧に捕捉していることに驚かされる。

 分譲戸建て市場については、民間の数社が調査しているが、大手が供給する物件が中心で全体市場に対する捕捉率は1~2割程度に過ぎない。いわゆるパワービルダーや地場業者の物件はほとんど調査対象外になっている。

 これに対して、同社は商圏で着工された約2.2万戸(平成25年度)の分譲戸建ての動向を捕捉している。いくらで分譲開始され、いくらで契約されたのかも広告など様々な情報を集めチェックしているという。

 こうした地道なリサーチが同社の分譲戸建ての用地取得や商品企画、値付けに役立っているのはいうまでもない。これほど詳細に調査しているデベロッパーはほとんどないはずだ。日々刻々と変化する市場動向を民間の調査会社任せでどうするといいたい。

RC造に匹敵する江戸の蔵残す ポラス「蔵のある街」プロジェクト(2014/3/15)

 

 

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