住友不動産は10月10日、三鷹台団地の建て替え・再生プロジェクトの最終章マンション「シティテラス吉祥寺南」のマンションギャラリーを11月1日にグランドオープンすると発表した。価格は未定だが、坪単価は260万円台に収まる模様だ。
物件は、京王井の頭線三鷹台駅から徒歩12分、三鷹市牟礼三丁目に位置する6階建て5棟全268戸の規模。専有面積は67.11~85.68㎡、価格は未定だが70㎡で南西向きが5,000万円台の後半、東向きが5,000万円台前後、坪単価は260万円台になる模様。竣工予定は平成27年10月中旬。施工は三井住友建設。
現地は、昭和30年代に建設された旧住宅公団の「三鷹台団地」の一角。平成9年から建て替え・再生が行われており、同社は平成23年に用地をUR都市機構から取得した。敷地面積は約16,000㎡、容積率は120%で、地区計画で高さ規制も20mに抑えられている。敷地南側は第一種低層住居専用地域。
空地率は45%、緑地面積は約3,600㎡の緑豊かなランドスケープが特徴で、既存樹のケヤキ4本をシンボルツリーとして残し、新たに約2万本の樹木を植樹する。
外観は、落ち着いた色調のタイルとコンクリート打ち放しの対比を演出し、バルコニーはガラス手すりを採用。一部の住棟には直線的なラインのパーゴラを設け、重厚感を醸し出す。
住戸プランは70㎡台が中心で、全住戸とも玄関は横入りタイプ。カスタムオーダーメイドも一部対応する。
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このマンションが建つ敷地は2年前、大京「ライオンズ三鷹台」を取材したとき見ており、何が建つのだろうと思っていた土地だ。大京のマンションは坪単価220万円くらいだったので、今回はいくらになるかが最大の関心事だった。同社は単価を明らかにしなかったが、坪260万円台になる模様で想定内に収まりそうだ。三鷹駅圏ではべらぼうな単価になると聞いているので、この程度では全然驚かない。
一般サラリーマンの取得限界にきているが、専有面積も70㎡台が中心だから5,000~6,000万円台中心になるはずだ。
驚いたのは全住戸の玄関が横入りだったことだ。昨日書いたコスモスイニシア「イニシア武蔵新城ハウス」(124戸)も全戸が横入りだったので、これはデベロッパーもゼネコンも今後はこのようなプランを多く採用するのだろうと思った。いいことは真似たほうがいい。
高さ規制は納得がいかない。今日も国立マンション裁判の記事で書いたし、大京の「三鷹台」の記事でも書いているので省略するが、高さ規制をあと1m高くして21mにしたら7階建てが可能になり、価格が下げられるし広さも天井高も確保できる(土地代がそれだけ高くなることもあるが)。せめて質の高い建築物は規制を緩和すべきだ。
ものはついでだ。この際、言っておく。明和地所の国立問題が起きたとき、記者は業界をあげて高さ規制を阻止すべきだと思った。業界団体に「これは国立対明和の問題ではない。業界全体の問題だ。対岸の火事視すべきでない」と詰め寄ったが、相手にされなかった。その結果は皆さんご存知の通りだ。
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